NTTの年収は高い?グループ会社ごとの違いと転職前に確認すべきポイント
(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、4期目で転職成功支援者数は100名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
転職活動でNTTグループを検討している人なら、一度は気になるテーマです。
NTTは通信インフラを支える大手企業グループであり、安定性、知名度、福利厚生、社会的信用の面で魅力を感じる人も多いでしょう。一方で、NTTといっても、NTT持株会社、NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ、NTTデータ、NTTコミュニケーションズなど、グループ会社によって事業内容も年収水準も異なります。
求人票に書かれている「想定年収」だけを見て判断すると、入社後に「思っていた給与体系と違った」と感じることもあります。
この記事では、NTTの年収を見るときの考え方、グループ会社ごとの違い、転職時に確認すべき給与条件を解説します。
【記事概要】
NTTの年収はグループ会社・職種・役職で大きく変わる

NTTの年収を調べるときに、まず注意したいのは「NTT」という一言でまとめすぎないことです。
NTTグループには複数の主要企業があり、それぞれ事業領域が違います。
たとえば、通信インフラ、法人向けICT、モバイル通信、システム開発、データ活用、海外事業など、仕事内容はかなり幅広いです。
代表的な会社としては、次のような企業があります。
- NTT株式会社
- NTT東日本
- NTT西日本
- NTTドコモ
- NTTデータグループ
- NTTコミュニケーションズ
- NTTファシリティーズなどの関連会社
同じNTTグループでも、通信系、ITコンサル系、システム開発系、営業系、インフラ運用系では、求められるスキルや評価される経験が違います。
そのため、年収も一律ではありません。
一般的に、大手企業の年収は次の要素で変わります。
- 年齢
- 勤続年数
- 職種
- 役職
- 評価
- 勤務地
- 残業代
- 賞与
- グループ会社ごとの給与制度
たとえば、同じ30代でも、法人営業、ITエンジニア、プロジェクトマネージャー、企画職、研究開発職では提示年収が変わります。特にNTTデータのようなIT・システム開発領域では、プロジェクト管理経験、クラウド、セキュリティ、データ分析、AI、基幹システム開発などの専門性が評価されやすい傾向があります。
一方で、NTT東日本・NTT西日本のように地域通信インフラを担う会社では、安定した事業基盤や公共性の高い仕事に魅力を感じる人も多いです。年収だけでなく、勤務地、働き方、福利厚生、長期的なキャリア形成まで見て判断する必要があります。
転職エージェントを利用している場合は、「NTTグループで年収を上げたい」と漠然と伝えるより、「NTTデータのPM職」「NTTドコモの法人営業」「NTTコミュニケーションズのクラウド関連職」のように、会社名と職種を絞って相談したほうが、実際の提示年収に近い情報を得やすくなります。
NTTの平均年収を見るときは、有価証券報告書と求人票の違いに注意する

NTTの年収を調べると、「平均年収」という数字が出てくることがあります。
平均年収を確認する際に参考になるのは、各社が公開している有価証券報告書です。上場企業や持株会社の場合、従業員の平均年間給与、平均年齢、平均勤続年数などが記載されていることがあります。
ただし、この平均年収を見るときには注意が必要です。
有価証券報告書に記載される平均年間給与は、会社全体の平均です。
そのため、転職希望者が実際に入社したときの年収とは一致しません。
たとえば、平均年収が高く見える会社でも、管理職やベテラン社員が多ければ平均が引き上げられます。反対に、若手社員が多い会社では、将来性があっても平均年収は低めに見えることがあります。
また、平均年収には賞与や基準外賃金が含まれることが一般的ですが、具体的な計算対象は企業によって確認が必要です。求人票の「想定年収」と、有価証券報告書の「平均年間給与」は、同じ意味ではありません。
転職者が見るべきなのは、平均年収だけではなく、応募する求人の給与条件です。
確認したいポイントは次のとおりです。
- 基本給はいくらか
- 想定年収に賞与が含まれているか
- 残業代は別途支給か、固定残業代込みか
- 手当は毎月支給されるのか
- 昇給制度はどうなっているか
- 評価によって賞与はどの程度変わるか
- 管理職になると残業代の扱いはどう変わるか
特にNTTグループのような大手企業では、給与制度、等級制度、評価制度が整っている一方で、入社時のポジションによって年収の伸び方が変わることがあります。
中途採用では、前職年収、経験年数、専門性、マネジメント経験、担当する業務範囲などを踏まえて提示年収が決まることが多いです。
同じ会社に転職しても、第二新卒に近い採用なのか、即戦力の専門職採用なのか、管理職候補なのかで条件は変わります。
口コミサイトの年収情報も参考にはなりますが、投稿時期や職種、在籍部署によってばらつきがあります。口コミだけで判断せず、有価証券報告書、採用ページ、求人票、面接での説明、転職エージェントからの情報を組み合わせて確認するのが現実的です。
NTTへ転職して年収を上げるには、職種選びと経験の見せ方が重要
NTTグループへの転職で年収アップを狙うなら、単に「大手だから給与が高そう」と考えるだけでは不十分です。
大切なのは、自分の経験がどの会社・どの職種で評価されるかを見極めることです。
たとえば、ITエンジニアなら、次のような経験は評価されやすい材料になります。
- 大規模システム開発の経験
- プロジェクトマネジメント経験
- クラウド環境の設計・構築経験
- セキュリティ関連の知識
- データ分析やAI関連の経験
- 顧客折衝や要件定義の経験
- 金融、公共、通信、製造など特定業界の業務知識
営業職であれば、法人向けの提案営業、IT商材の販売、通信サービス、SaaS、クラウド、ネットワーク、セキュリティ商材の経験などがアピール材料になります。
企画職やコーポレート職では、事業企画、経営企画、マーケティング、財務、人事、法務、DX推進などの経験が評価対象になりやすいです。
NTTグループは知名度が高く、応募者も多いため、転職難易度は低くありません。
だからこそ、職務経歴書では「何を担当したか」だけでなく、「どの規模で」「どんな課題に対して」「どのような成果を出したか」まで書くことが重要です。
たとえば、エンジニアなら次のような書き方ができます。
「社内システムの保守を担当」だけでは、経験の深さが伝わりにくいです。
「利用者約〇名規模の社内システムについて、障害対応、改修要件の整理、ベンダー調整を担当。問い合わせ傾向を分析し、FAQ整備により対応工数の削減に貢献」
というように書くと、業務範囲と成果が見えます。
営業職でも、
「法人営業を担当」だけでなく、
「中堅企業向けにネットワーク・クラウド関連サービスを提案。既存顧客の利用状況を分析し、追加提案によって年間売上の拡大に貢献」
と書いたほうが、NTTグループの法人営業との接点が伝わりやすくなります。
また、年収交渉をする場合は、希望額だけを伝えるよりも、根拠を示すことが大切です。
前職年収、担当領域、マネジメント経験、保有資格、実績、市場価値を整理したうえで交渉したほうが通りやすくなります。
この部分は一人で進めるより、転職エージェントを活用したほうが動きやすい場面です。特に大手企業への転職では、求人票に出ていないポジションや、応募時点では見えにくい等級・年収レンジを把握していることがあります。
まとめ:NTTの年収は平均だけで判断せず、会社・職種・給与内訳まで確認する
NTTの年収は、グループ会社、職種、年齢、役職、評価、勤務地、賞与、残業代によって変わります。
「NTTだから年収が高い」と一括りにするのではなく、応募する会社とポジションごとに確認することが大切です。
この記事のポイントは次の3つです。
- NTTの年収は、NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ、NTTデータなどグループ会社によって異なる
- 平均年収は参考になるが、実際の提示年収は職種・等級・経験・評価・求人条件によって変わる
- 転職で年収アップを狙うなら、職務経歴書で経験・成果・専門性を具体的に示し、給与内訳まで確認することが重要
年収は、転職先を選ぶうえで大切な条件です。
ただし、額面年収だけでなく、基本給、賞与、残業代、手当、福利厚生、昇給制度、働き方まで含めて見る必要があります。
NTTグループは、安定した事業基盤と幅広いキャリアの選択肢がある一方で、会社ごとに求められる経験や評価されるスキルが違います。自分の経験がどの企業・職種で最も評価されるのかを見極めることが、納得できる転職につながります。
応募前には、有価証券報告書、採用情報、求人票、口コミ情報を確認し、必要に応じて転職エージェントにも相談しながら、年収だけでなく長期的なキャリアまで見据えて判断しましょう。