育休中に退職はできる?知っておきたい手続きと注意点
(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、4期目で転職成功支援者数は100名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
そんな疑問を抱えたまま、誰にも相談できずに悩んでいる人は少なくありません。育児と今後の働き方に向き合う中で、「このまま復職するべきか、それとも退職するべきか」と揺れるのは自然なことです。
この記事では、育休中退職の可否や具体的な手続き、後悔しないための考え方まで、実務と感情の両面から整理していきます。
育休中でも退職は可能?法律と制度の基本
結論から言うと、育休中でも退職は可能です。
日本の労働法では、期間の定めのない雇用契約であれば、原則として退職の自由が認められています(民法第627条)。ただし、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
まず、会社の就業規則に「退職の申し出は○日前まで」といったルールが定められている場合が多く、それに従う必要があります。一般的には1か月前が目安ですが、企業によって異なります。
また、育児休業給付金を受給している場合、退職のタイミングによっては支給対象外になる可能性もあります。特に、「最初から復職する意思がなかった」と判断されるケースでは注意が必要です。
制度面は一見シンプルに見えて、細かい条件で損をしてしまうこともあるため、不安があればハローワークや専門家に確認するのが現実的です。
育休中に退職を考える主な理由

実際に育休中に退職を検討する理由は、人それぞれですが、いくつか共通点があります。
たとえば、「保育園に入れない」「想像以上に育児が大変で仕事復帰が難しい」といった現実的な問題。出産前には見えなかった生活の変化が、大きな判断材料になることは珍しくありません。
また、「復帰後の働き方に不安がある」という声もよく聞きます。時短勤務でも業務量が変わらない、職場の理解が得られないといったケースでは、復職自体に強いストレスを感じることもあります。
少し踏み込んで言えば、育休という時間があったからこそ、「この働き方でいいのか」と立ち止まって考える余裕が生まれたとも言えます。
こうしたタイミングで、今後のキャリアを整理する人も増えています。すぐに転職を決めるわけでなくても、「他にどんな選択肢があるか」を知るだけで視野が広がることは多いものです。
退職前に必ず確認したい注意点

育休中の退職は可能とはいえ、いくつか見落としやすいリスクがあります。
1. 給付金の扱い
育児休業給付金は「復職を前提」とした制度です。退職の意思が明確になると、その時点以降の支給が止まる可能性があります。
2. 社会保険・住民税の変化
退職後は健康保険や年金の切り替えが必要になります。配偶者の扶養に入るのか、国民健康保険に加入するのかで負担額も変わります。
3. 再就職への影響
育休中退職そのものが不利になるわけではありませんが、面接で理由を聞かれることはあります。納得感のある説明を準備しておくことが大切です。
ここで意外と差が出るのが、「どれだけ事前に情報を持っているか」です。求人の傾向や企業の受け止め方などは、個人で調べるには限界があります。第三者の視点を取り入れることで、より現実的な判断がしやすくなるでしょう。
まとめ
- 育休中でも退職は可能だが、就業規則や給付金の条件に注意が必要
- 退職理由は「保育園問題」「働き方への不安」など現実的なものが多い
- 給付金・保険・再就職の3点を事前に整理しておくことが重要
育休中の退職は、決して珍しい選択ではありません。
大切なのは、「なんとなく」で決めるのではなく、自分の生活と将来に照らして納得できるかどうかです。
迷いがあるときほど、少し外の情報に触れてみると、意外な選択肢が見えてくることもあります。
参考・引用元
日本年金機構
https://www.nenkin.go.jp
厚生労働省「育児休業給付について」
https://www.mhlw.go.jp
ハローワークインターネットサービス
https://www.hellowork.mhlw.go.jp