転職エージェント vs 直接応募|メリット・デメリット徹底比較|応募方法別の特徴と成功に繋がる選び方
(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、3期目で転職成功支援者数は80名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
どちらの方法で転職活動をした方がよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
二つの応募方法が持つメリットとデメリットをそれぞれ解説します。
【記事概要】
転職エージェントを利用するメリットとデメリット
転職エージェントはあなたの転職にあたって求人の選定や応募書類の作成支援、選考のアドバイス、条件交渉などを行ってくれる協力者です。
転職エージェントの利用方法と、その特徴をご紹介します。
転職エージェントの利用方法
転職エージェントを利用するには、まずは利用したい会社のサービスに登録する必要があります。
広告を見たり、インターネットで検索して発見した気になる転職エージェントのWEBサイトにアクセスして直接登録する方法や、転職した知人に紹介してもらう方法、そしてビズリーチなどの転職スカウトサイトに登録してエージェントからのスカウトに返信することで登録できます。
ほとんどの転職エージェントは、まずあなたと一度面談の時間を設けて転職に関する悩みや希望をヒアリングした上で、適切と思われる転職活動の進め方や求人を提案します。
転職エージェントを利用するメリット
非公開求人を紹介してもらえる
求人案件によっては採用情報自体が非公開であるケースがあります。
その場合は企業WEBサイトや求人広告サイトのような誰でもアクセス可能なページに求人を掲載することができないため、企業は信頼できる一部の転職エージェントのみに募集を依頼する形になります。
このような「コンフィデンシャル(非公開)求人」を紹介してもらえる可能性があるのは、転職エージェントを利用するメリットの一つです。
自分にあった求人を提案してもらえる
転職エージェントはそれぞれ強みとする業界・職種の領域があることが多く、特定の企業や求人について深い知識を備えています。
そのため、あなたの経験や志向にマッチした求人を高い精度で提案してもらえることが期待できます。
合格可能性を高めるサポートをしてもらえる
転職エージェントは企業の選考情報にも精通しているため、書類選考に合格しやすい職務経歴書の書き方や、面接での振る舞い・回答方法など選考に合格しやすくなるためのサポートを提供してくれます。
また、書類だけでは伝わらないあなたの人柄や強みを企業に伝えてくれたり、企業とのリレーションを活用することで「○○さんが紹介してくれるなら会ってみようか」とポジティブな印象を抱いていただくための支援をしてもらえることがあります。
条件交渉をしてもらえる
提示された年収や入社日に不満がある場合、企業に直接要望を伝えるとあなたの印象を損なってしまうリスクがあります。
転職エージェントは条件交渉を代理人として行ってくれるため、心象を悪くするリスクを抑えながら希望条件での転職を叶えるサポートを得ることができます。
転職エージェントを利用するデメリット
紹介してもらえる案件に限りがある
転職エージェントは主にエージェントが契約を結んでいる企業の求人を紹介してくれるため、取り扱い求人に対する深い知識がある一方で紹介できる案件があまり多くない場合があります。
そのため、希望条件にマッチする求人にめぐり合うためには複数のエージェントを利用する必要があるかもしれません。
採用コストが高く選考ハードルが上がる場合がある
企業が転職エージェントを通じて採用をすると、多くの場合は提示年収の25~35%程度の成果報酬型のコンサルティングフィーをエージェントに支払う必要があります。
他の採用手法と比較して費用が一定必要なため、選考評価が当落線上にある場合は他の経路と比較して不合格になる可能性が高い可能性があります。
コミュニケーションコストがかかる
企業には転職エージェントを介してあなたの意向を伝えてもらうため、担当者によってはあなたの真意を正確に企業に伝えてもらえない可能性があります。
そのため、仲介のメリットを享受できる一方で第三者が入るからこそのコミュニケーションリスクが発生することがあります。
希望を外れた提案をされることがある
エージェントのスタンスによっては、エージェントが応募してもらいたいと思っている求人を強固に勧めてくる場合があります。
あなたの希望と異なる求人を強引に勧めてくるエージェントとやり取りし続けることは、あなたの転職活動にとって良くないストレスを与える可能性があります。
複数のエージェントと面談した上で、エージェントを取捨選択することも視野に入れながら転職活動を進める必要があります。
転職エージェントのメリット・デメリットをご覧いただいた上で、もしエージェントのご支援を希望される場合は「無料転職相談」からご希望をお寄せください。
直接応募のメリットとデメリット
直接応募にも複数の経路がある
一口に直接応募といっても様々な応募経路があります。
そこでこの記事では「あなたの応募が企業の採用担当者に直接届き、企業側と直接やり取りして選考を進める方法」を直接応募と呼びます。
直接応募をどのような方法で行えるのかと、その特徴を「企業WEBサイト」「求人広告サイト」「転職スカウトサイト」の3種類に分けてご紹介します。
企業WEBサイトから応募する
多くの企業ではコーポレートWEBサイトに「採用情報」や「Recruit」のような、自社の採用情報を掲載するページを設けています。採用に力を入れている企業の場合は、特設サイトを設けている場合もあるでしょう。
このような所で、あなた自身が諸情報を入力することで直接応募をすることが可能です。
企業WEBサイトから応募するメリット
他の経路では出会えない求人に出会える場合がある
企業WEBサイトは無料でいくつもの求人を掲載することができるため、転職サイトや転職エージェントに依頼していない求人が掲載されている場合があります。
そのため、他の経路では見つけることができない求人に応募するチャンスがあるかもしれません。
採用コストの低さが合否に良い影響を与える場合がある
通常、どこかを経由して応募をされた場合、企業側は何かしらの形で経由先に手数料を支払う必要が出てきます。
一方、企業WEBサイトからの直接応募の場合、企業側としては手数料を支払う必要がなく追加で発生するコストがありません。
そのため、手数料がかかる応募経路と比較して採用のハードルが少しだけ下がる可能性があります。
企業WEBサイトから応募するデメリット
企業の採用意欲がわからない
企業がいくつも求人を掲載できるメリットの裏返しとして、採用の熱量が低い求人が掲載されている可能性も比較的高いというデメリットがあります。
せっかく見つけた魅力的な案件があったとしても、企業側の採用意欲が低い場合はあっけなく書類選考で不合格となってしまい、期待を裏切られた気持ちになってしまうかもしれません。
例えば、近々メンバーが退職するから絶対に欠員を補充しなければならない採用意欲の高い求人も、別にあまり困っていないけれど良い人がもし応募してきたら採用する可能性もあるという採用意欲の低い求人も、同じように掲載されていますから、企業WEBサイトの求人を見るだけでは熱量の差が分からないことが多いです。
詳細な求人情報が得られない
自社採用をしている企業のほとんどは求人の専門家ではありません。そのため、各求人に記載されている業務内容や待遇などの情報が不十分で、自分が応募したい求人なのか判断することが難しいことも多いです。
また、採用要件が整理されていないことも多く、自分が対象者であるのかがわかりづらいケースも散見されます。
選考支援を得られない
応募にあたって、転職エージェントなどの第三者の支援を受けることができないため、他の経路であれば享受できる選考のアドバイスや合格のポイントなどの情報がなく、独力で選考に挑まなければならないハードルがあります。
求人広告サイトから応募するメリットとデメリット
企業WEBサイトの採用情報だけでは多くの求職者にアピールすることが難しいため、求人サービスを提供している専門のサイトに求人広告を掲載している場合があります。
代表的なサービスとしては「リクナビNEXT」や「エン転職」、「マイナビ転職」などが挙げられます。
このような求人広告サイトからも、企業に直接応募することが可能です。
求人広告サイトから応募するメリット
採用意欲が高い求人に出会える
求人広告サイトへの掲載には費用がかかります。
基本的には掲載のタイミングで費用を支払う形式が多いです。
そのため、求人広告サイトに掲載されている求人は企業の採用意欲が高いことが多く、他の経路と比較して採用ハードルが低い求人に出会いやすいといえます。
企業は既に費用を支払って求人を掲載しているため、求人広告サイト経由の候補者を採用することで支払った費用の分、見返りを求めたいという気持ちが出るかもしれません。
詳細な求人情報を得ることができる
求人広告サイトは採用のプロが運営しているため、待遇などの必要な情報をきちんと記載していることが大半です。
そのため、企業WEBサイトの求人情報よりも詳細な内容を把握しやすいというメリットがあります。
求人広告サイトから応募するデメリット
掲載されている求人が限定的
求人広告の掲載には費用がかかるという特性から、求人広告サイトは本当に採用意欲が高い一部の求人しか掲載されていません。
また、求める人材がピンポイントな求人については、採用できる可能性が低いため求人広告サイトには掲載しないという判断も一般的です。
そのため、あらゆる企業が募集している求人を網羅的に探すには不向きであるというデメリットがあります。
実際、求人広告サイトで掲載される求人は慢性的に人手不足な業界・職種であることが比較的多いです。
選考支援を得られない
求人広告サイトから応募する場合も、応募にあたって転職エージェントなどの第三者の支援を受けることができないため、他の経路であれば享受できる選考のアドバイスや合格のポイントなどの情報がなく、独力で選考に挑まなければならないハードルがあります。
転職スカウトサイトから応募するメリットとデメリット
昨今は求職者が能動的に求人を探す以外に、企業からスカウトを直接受け取る方法も一般的になってきています。
このように企業からのスカウトを直接受け取ることができるサイトを転職スカウトサイトと呼びます。
代表的なメディアとしては「ビズリーチ」や「AMBI」、「リクルートダイレクトスカウト」などがあります。
このような転職スカウトサイトを用いることで、企業に直接応募することが可能です。
転職スカウトサイトから応募するメリット
自分では考えていなかったような求人に出会える
求職者が能動的に求人案件を探す(≒企業側としては応募してくる人をただ待つしかない)企業WEBサイトや求人広告サイトに対して、転職スカウトサイトは企業から求職者へアプローチをすることができます。
そのため、求職者としては自分では到底考えつかない会社や求人案件が舞い込んできて出会える可能性があります。
合格可能性と活躍可能性が高い求人に出会える
実は、企業が転職スカウトサイトで送れるスカウトメールには上限数があります。
企業はその限られた量のメールを送る権利を購入して利用するため、対象者を絞り込んでスカウトを送っています。
そのため、あなたが活躍できる可能性と採用意欲が高い求人に出会いやすいメリットがあります。
求職者が能動的に求人を探すタイプの応募は書類選考で不合格となってしまうことも多いですが、スカウト経由の場合は面接を確約してくれるケースも多いです。
転職スカウトサイトはピンポイントの経験を持つ候補者を探す機能が優れているため、あなたの強みを活かせる求人にも出会いやすいです。
合格しやすく活躍しやすい求人に出会いやすいのは、転職スカウトサイトの大きな魅力の一つと言えます。
カジュアル面談を利用しやすい
転職スカウトサイトを活用する企業は、採用プロセスを柔軟に設定できる企業が多いです。
そのため、まずは自社のことをスカウト対象者に知ってもらうためのアピールの場を設けることを目的に「カジュアル面談」を提案するスカウトが送られることも多くあります。
カジュアル面談では企業や仕事について気軽に詳しく質問することができるため、より深く企業研究して応募先を選ぶことが可能になります。
転職スカウトサイトから応募するデメリット
希望条件に合った求人を探すには不向き
スカウトへの応募を検討することがメインのメディアであるため、必ずしも希望に合った条件の求人ばかりが紹介されるわけではなく、職種や給与・勤務地などの条件が合わない案件が届くことも多いです。
希望条件に沿う求人探しという観点では他の手法に軍配が上がるでしょう。
選考支援を得られない
転職スカウトサイトから応募する場合も、合格可能性が高い求人に出会いやすいとはいえ、応募にあたって転職エージェントなど第三者の支援を受けることができないデメリットはあります。
他の経路であれば享受できる選考のアドバイスや合格のポイントなどの情報がなく、独力で選考に挑まなければならないハードルがあります。
まとめ
この記事では転職エージェントを利用した応募と直接応募の違い、それぞれのメリットデメリットをご紹介させていただきました。応募経路ごとに優れた部分とそうではない部分があることをご理解いただけましたでしょうか。
応募経路を選ぶにあたって大切なのは、それぞれのメリット・デメリットを理解した上であなたが希望する転職活動の進め方にマッチした方法を選択することです。
当社も転職エージェントとして高い実績を上げておりますので、もし転職エージェントのご支援を希望される場合は「無料転職相談」からご希望をお寄せください。