業界紹介|SaaS業界とは?SaaS業界の成長と働く魅力|キャリアを加速させる方法を紹介
監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、3期目で転職成功支援者数は80名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
この記事ではSaaS業界の特徴やキャリア、働く魅力についてご紹介します。
SaaS業界とは?
従来ITソフトウェアはパッケージソフトとして提供されることが一般的でしたが、近年はSaaS(「サース」または「サーズ」と読みます)というクラウドを通じてソフトウェアを提供する形式が増えています。
SaaSは”Software as a Service”の略称で、「サービスとしてのソフトウェア」を意味する言葉です。
ユーザーにとって利便性高く利用することができ、年々市場規模が大きくなっています。
転職においては「成長業界でキャリアを築きたい」という方におすすめです。
SaaS業界の特徴
SaaSの成長の背景にはクラウドでソフトウェアを提供する方式を背景とした、高い利便性があります。
サブスクリプションモデル
従来のソフトウェアは買い切り型であることに対し、SaaSは月額や年額のサブスクリプションモデルで利用できるため、初期投資が少なく、コストを抑えられます。
そのため、中小企業やスタートアップでも導入しやすいです。
顧客に継続して利用いただくことで、持続的に収益が生まれることがSaaS事業の特徴です。
自動更新とメンテナンス
ソフトウェアの更新やメンテナンスはサービス提供者側で行うため、ユーザーは常に最新の状態で利用できます。
そのため、利用者側は従来発生していたアップデート対応の負担が軽減されます。
スケーラビリティ
ユーザー数や利用状況に応じてスケールアップ・スケールダウンが可能です。
企業の成長に合わせて柔軟に対応できる点が魅力です。
The Model型の組織とは
SaaS業界では「The Model型」と呼ばれる分業方式が採用されていることが多く、この業界への転職を考える上では必須の知識となります。
The Model型とは、営業プロセスを工程ごとに分ける方法です。
各部門がそれぞれの役割に専念することで全体の効率を向上させていく考え方が反映されている組織の形となります。
SaaS業界でThe Model型が導入されている理由は、工程ごとに分業することで各部門がスキルを特化させ、属人性を極力排除して効率的に営業活動を行えるからです。
また、契約を継続してもらう必要があるという独特の収益構造から、「カスタマーサクセス」という顧客に伴走してロイヤリティを高める職種が存在することもThe Model型の一つの特徴です。
マーケティング
マーケティング部門では、見込み顧客を探索し、自社サービスの魅力を知ってもらうための活動を行います。
例えば以下のような業務がありますが、これに留まらずオンライン・オフラインのあらゆる手法でのマーケティング活動が行われています。
コンテンツ作成
ブログ記事や動画などを作成し、見込み客に役立つ情報を提供します。
これにより、企業の信頼性を高めたりサービスに関連するテーマに興味がある顧客にサービスを認知してもらいます。
広告運用
オンライン・オフラインの広告を利用して、広範囲の見込み顧客にリーチします。
SEO対策
検索エンジンでの上位表示を目指し、ウェブサイトを最適化します。これにより、自然検索からのwebサイト訪問者を増やします。
セミナー/展示会
オンライン・オフラインで自社のプロダクトを活用した生産性向上のナレッジシェアを対外的に実施し、ホワイトペーパーを配布。見込み顧客を生み出します。
インサイドセールス
インサイドセールスは、見込み顧客との初期コンタクトを行い、関心を持たせる役割を担います。
継続的な顧客接点によりサービスへの関心を高められるよう、マーケティング部門との連携も重要なポジションです。
リードナーチャリング
見込み顧客に定期的に連絡を取り、興味を維持する活動を行います。
見込み顧客との関係を維持し、サービスの購買意欲を高めるために様々なコンテンツを提供することがあります。
アポイント設定
見込み顧客の興味を引き出し、営業チームとの商談を設定します。
これにより、フィールドセールスがスムーズに商談を進められます。
CRM管理
顧客管理システム(CRM)を利用して、見込み顧客の情報を整理・管理します。
顧客の状態を細かく管理することで最適なコンテンツの提供やアプローチを実現し、アポイントの設定率を高めます。
フィールドセールス
フィールドセールスは、見込み顧客と商談をし、契約を結ぶ工程を担当します。
一般的な「営業職」のイメージに最も近い職種です。
商談準備
顧客のニーズや課題を把握し、それに基づいた提案を準備します。
インサイドセールスが取得した顧客情報を元に準備を行うため、連携が重要です。
プレゼンテーション
顧客が抱える課題を理解し、自社がソリューションを提供できるを訴えます。
課題解決型の提案営業を行うため、製品の分野にとっては難易度が高いこともあります。
契約締結
顧客と契約を結び、取引を開始します。
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスは、既存顧客が製品を最大限に活用できるようサポートを行います。
SaaS業界のビジネスモデルは顧客にサービスを利用し続けてもらうことで利益を得る構造です。
そのため、顧客が抱えている課題を解決し続ける状況を継続できるように、カスタマーサクセスが伴走することが非常に重要です。
オンボーディング
新規顧客に製品の使い方を説明し、スムーズな導入をサポートします。
顧客に早期に価値を実感してもらうとともに、導入失敗による解約(チャーン)リスクを低減します。
定期チェックイン
定期的に顧客と連絡を取り、利用状況に併せて必要な支援を提供します。
顧客満足度を高めつつ、サービスが顧客の課題を解決し続けられているかを確認します。
アップセル/クロスセル
顧客のニーズに応じて追加の製品やサービスを提案します。
これにより、顧客単価を向上させます。
開発フィードバック
サービスを開発するエンジニア部門へ顧客の声をフィードバックします。
カスタマーサクセスがユーザーニーズを捉えることで製品のアップデートを継続し、常に顧客の要望に合った状態を維持します
SaaS業界で働く魅力
SaaS業界には、業界の成長性以外にも働く魅力が多くあります。技術革新が好きで、柔軟な働き方を求め、影響力のある仕事をしたいと考えている人には特におすすめの業界です。
最先端の技術に触れられる
SaaS業界は常に進化しており、新しい技術やアプローチが次々と登場します。最先端の技術に触れながらスキルを磨くことができ、キャリアの成長に繋がります。
市場価値の向上
SaaSは世界の産業の中では比較的新しく生まれた業界です。
そのため、成長中である一方で業界経験者が少ないという特徴があります。
いち早くSaaS業界でのキャリアを築くことで、今後更に業界が成長する中で重宝される人材に成長できる可能性があります。
リモートワークの柔軟性
SaaS企業は、自身がクラウドベースの製品を提供していることもあり、リモートワークが可能で柔軟に働けるケースも多いです。
仕事とプライベートのバランスが取りやすい働き方ができるかもしれません。
影響力のある仕事
SaaS製品は世界中のさまざまな業界の企業に利用されているため、自分の仕事が広い範囲に影響を与える可能性があります。
特にビジネスプロセスを改善するような製品に携わることは、大きな達成感につながることもあるでしょう。
いかがでしたか?SaaS業界の仕事に魅力を感じ、具体的な企業の紹介や求人を知りたいと思われましたら、「無料転職相談」からご希望をお寄せください。
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