営業職の魅力を解剖!個人営業と法人営業の違いとは?業界や商材で異なる仕事内容とスキル
(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、3期目で転職成功支援者数は80名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
本記事では、様々な業界の営業職の違いと、扱う商材の特徴に基づく営業活動の違いについて解説します。
業界別の営業職の特徴例
業界によって営業職が扱う製品や顧客との関わり方は大きく異なります。今回はIT業界と製造業の例を見てみましょう。
IT業界の営業
IT業界の営業は、ソフトウェアやハードウェア、クラウドサービスなどを扱います。
顧客のニーズを理解し、的確な提案を行う能力が重要です。技術的な知識が求められる側面もあり、「プリセールス」と呼ばれるITエンジニア職種の顧客折衝担当と協力して提案を行います。
特にB2Bの営業が中心で、企業のシステム担当者や経営層と交渉する機会が多いため、高度な専門知識とコミュニケーションスキルが求められます。
製造業の営業
製造業では、自社製品の部品や素材、プロダクトを他の企業に販売する営業活動が主です。
製品の品質や性能に対する知識が必要であり、製品によっては「アプリケーションエンジニア」と呼ばれるエンジニアや、商社の場合は仕入先メーカーの担当者と協力して顧客に提案を行います。
製造業は取引先との長期的な信頼関係を築くことも重視されるため、業界の商慣習によってはゴルフや会食などで顧客とのリレーションを作ることも重要です。
IT業界と異なり、実際にモノを顧客先に納品する必要があります。
納期やコスト、サプライチェーンの管理能力と、それに付随して工場や購買担当、物流部門や関係業者との調整も求められるため、多くのステークホルダーと良好な関係を保ちつつ、相手を巻き込んで仕事を進める能力が必要とされる場面が多いです。
商材の位置づけによる営業活動の違い
汎用的な商材を扱う営業
汎用的な商材とは、多くの競合が同様の製品を提供している場合に該当します。
例えば、高い性能が求められず、競合するどのメーカーも同じような品質・機能の製品を提供できる場合などです。
この場合、価格競争が激しいため、営業職は価格交渉力や販促キャンペーンの企画力が重要です。
また、取引先との信頼関係を構築し、リピートオーダーを獲得するためのアフターフォローも欠かせません。
高付加価値の商材を扱う営業
一方、高付加価値で高価な商材を扱う営業は、顧客に対してその価値を理解してもらうための提案力が求められます。
例えば、高機能なシステムパッケージや専門機器、コンサルティングサービスなどです。これらの商材は購入までの検討期間が長いため、顧客のニーズに合わせた丁寧なヒアリングと、それに基づくカスタマイズ提案が必要になります。
専門知識と説得力が求められるため、対人スキルだけでなく高い思考力が試されます。
個人営業と法人営業の違い
個人営業
個人営業は、住宅や自動車、保険などの商材を個人に対して販売する営業スタイルです。
個人営業では、顧客一人ひとりのニーズやライフスタイルに合わせた提案が重要です。信頼関係を築くために、親身な対応や良質なアフターサービスが求められます。
顧客満足度が高いほど、口コミやリピートが期待できるため、長期的な視点での営業活動が重要です。
高額商材の場合は、一人の顧客が何度もリピート購入することが望めないことも多いです。その場合、常に新規開拓をしつづける行動力が求められる仕事でもあります。
法人営業
法人営業は、企業や団体に対して商材を販売する営業スタイルです。法人営業では、企業の課題解決や業務効率化、売上・利益に貢献する提案が求められます。
取引先との関係は長期的であり、複数の担当者や部署と連携することが多いため、組織的な対応が必要です。契約額が大きくなることが多く、プレゼンテーション力や交渉力が重要なスキルとなります。
営業職で成功するためのポイント
顧客理解とニーズの把握
どの業界や商材を扱うにしても、顧客のニーズを正確に把握することが最重要です。
顧客が何を求めているのか、どのような課題を抱えているのかを理解し、それに対する最適な提案を行うことで信頼を得ることができます。
高いコミュニケーション能力
営業職は、顧客との対話を通じて関係を築く職種です。そのため、相手の話をよく聞き、適切なタイミングで自分の意見や提案を伝えるコミュニケーション能力が求められます。
自己成長と学習意欲
営業職は常に新しい情報やスキルを学び続けることが求められます。
特に技術革新が激しい業界では、最新の知識を持つことが競争優位につながります。セミナーや研修への参加によって業界の最新知識を身に着けることで顧客に一目置かれる提案ができるかも知れません。
まとめ
- IT業界や製造業など、業界によって求められる営業スキルは異なる。
- 汎用的な商材と高付加価値の商材では、営業活動のアプローチも変わる。
- 個人営業では顧客一人ひとりのニーズに合わせた対応が求められ、法人営業では企業の課題解決に貢献する提案が重要。
- 顧客理解、コミュニケーション能力、自己成長が営業職で成功するための鍵となる。
営業職は、多様な業界と商材に対応する柔軟なスキルが求められる魅力的な職種です。
自分に合った業界や商材を見つけ、適切なスキルを磨くことで、キャリアアップの道が開けるでしょう。
ただし、どの企業がどんな営業スタイルで仕事をしているかは外部からはわかりづらいものです。
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