【インフラエンジニアの転職ガイド】未経験からクラウド志向まで、採用市場と成功戦略を徹底解説
(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、4期目で転職成功支援者数は100名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
オンプレからクラウドへの移行期である今、ハイブリッド環境を理解できる人材が特に求められているのです。
また、ゼロトラストやコンテナ化、IaC(Infrastructure as Code)の普及により、従来型インフラだけでなくDevOpsやクラウドインフラまで対応できる人材の価値が上昇しています。
【記事概要】
インフラエンジニアの転職市場動向【2025年版】
◆ 求人数は右肩上がり(特にクラウド・セキュリティ分野)
- AWS・Azure・GCPのクラウド運用経験者は圧倒的に有利
- セキュリティ要件対応(ISMS・SOC2など)の知識も重視される
- 運用・保守より、設計構築以上の経験がある人の年収は跳ねやすい
◆ 年収相場の目安(首都圏)
| 経験年数 | 想定年収(目安) |
| 実務1~3年(運用・保守) | 350万~450万円 |
| 設計構築経験3〜5年 | 500万〜650万円 |
| クラウド/DevOps領域5年以上 | 650万〜900万円以上も可 |
※フルリモートOKの案件も増加中。ただし、設計構築経験があることが前提。
転職時にアピールすべきスキル・経験

◆ コアスキル一覧:
| 分野 | 具体的なスキル・経験例 |
| サーバー | Linux/Windows Serverの構築・運用 |
| ネットワーク | L2/L3スイッチ、ルーター、FW設定経験 |
| クラウド | AWS(EC2、VPC、IAM等)、Azure、GCP |
| 仮想化 | VMware、Hyper-V、Docker、Kubernetes |
| IaC | Terraform、Ansible、CloudFormation |
| セキュリティ | FW設定、アクセス制御、監査ログの知見 |
| その他 | Zabbix、Datadog、Prometheusなどの監視ツール運用 |
◆ 資格があると有利なもの
- AWS認定資格(SAA・SAPなど)
- CCNA/CCNP
- LPIC-1~3 or LinuC
- Microsoft Azure資格(AZ-900〜)
- 情報処理安全確保支援士/ネットワークスペシャリスト
※資格よりも「実務経験」が優先されますが、スキル証明や面接での説得材料として機能します。
転職成功のためのポイント
◆ ① 応募企業ごとに「求められるスキルセット」を見極める
同じ“インフラエンジニア”でも、企業によって求めるものは異なります:
- 大手SIer:オンプレ+仮想化経験重視
- 自社サービス系:クラウド+DevOps志向
- スタートアップ:マルチなスキル+スピード感
→ 求人票の「ミッション」と「技術環境」に着目し、職務経歴書を調整することが重要。
◆ ② 職務経歴書は「構築フェーズ以上+具体的な環境」を明記
例:
■プロジェクト名:〇〇社向けインフラ構築(2023年5月〜2024年3月)
■役割:サーバー構築・初期設定
■環境:AWS(EC2、RDS、IAM)、Linux(CentOS 7)、Ansible、Zabbix
■規模:5名チーム、設計〜構築〜移行まで対応
→ 何を担当したのか、どんな技術に触れたのかを“具体的に”記載。
◆ ③ クラウド未経験でも、ポテンシャル採用はありえる
オンプレ経験しかない人も、下記のような工夫でクラウド転職を目指せます:
- 個人学習+模擬環境での構築経験を職務経歴書に追記
- AWS Cloud PractitionerやSAAなどの資格を先に取得
- 「これからクラウド領域に進みたい」という意欲を伝える
→ 転職エージェントを活用すれば、ポテンシャル採用をしてくれる企業も紹介してもらえることがあります。
よくある質問(Q&A)

Q. 40代でもインフラエンジニアで転職可能?
A. 可能です。特に設計構築以上の経験+マネジメントやクラウド知識があれば、歓迎される企業も多いです。ただし、「運用保守のみ・新しい技術への対応に不安がある」場合は、年収が下がるケースもあります。
Q. フルリモート可能な求人はある?
A. はい、クラウド構築や監視運用を中心としたフルリモート求人が増加しています。
ただし、自走できること(1人で対応できる)・セキュリティ対応スキルなどが問われやすくなります。
Q. 異業種からの未経験転職は難しい?
A. 難易度は高めですが、インフラ研修制度がある企業や、SES会社からのスタートならチャンスはあります。
スクール+資格取得+面接対策をセットで行えば可能性は十分。
まとめ|インフラエンジニア転職は「専門性+クラウド志向」で未来がひらける
- 未経験やブランクがあっても、学習姿勢・資格取得・志向の明確化でチャンスあり
- インフラエンジニアの需要は今後も継続。ただし、“クラウドへの対応力”が大きなカギ
- 設計構築経験、IaCツール、セキュリティ運用などが転職市場での武器になる
- 職務経歴書では「プロジェクトの粒度」「技術環境」を具体的に記載