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転職の成功ノウハウ 意思決定・退職
2025.10.21 2025.10.07

【辞職と退職の違いとは?】意味・使い方・法律上の区別をやさしく解説

【辞職と退職の違いとは?】意味・使い方・法律上の区別をやさしく解説
 (監修)中嶋 竜之介

(監修)中嶋 竜之介

株式会社ソマリ 代表取締役

ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、4期目で転職成功支援者数は100名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。

転職活動や退職手続きを進める中で、

「辞職と退職って何が違うの?」
「どちらを使えば正しいの?」


と疑問に思ったことはありませんか?
どちらも“会社を辞める”という意味で使われる言葉ですが、法的な意味合いや使い方には明確な違いがあります。
履歴書や退職届などのビジネス文書でも、誤用すると違和感を与えてしまうこともあるため、正確に理解しておくことが大切です。
この記事では、「辞職」と「退職」の違いについて、定義・使われ方・実務上の注意点まで、わかりやすく解説します。

基本的な違い|「辞職」は自分から辞める、「退職」はもっと広い

用語意味使用される場面
退職会社を辞めること全般を指す広い意味の言葉一般的な表現、転職、定年など
辞職本人の意思で会社を辞めることを特に強調する法律用語自己都合退職、公職や役員が辞める時など

つまり、

  • 「退職」=会社を辞めること全般(定年、解雇、契約満了なども含む)
  • 「辞職」=自分の意思で会社や役職を辞めること(自己都合退職)

という違いがあります。


法律上の定義の違い(労働契約における)

  • 正社員・契約社員などの一般労働者が自分から会社を辞めるとき → 「退職」または「辞職」
     → 実務では「自己都合退職」という表現が一般的
  • 取締役・役員などの「委任契約者」が自分から辞めるとき → 「辞職」

労働基準法では「退職」は広義の言葉で、「辞職」はあくまでその一部(自己都合での退職)という位置づけです。


使用例と使い分け方

【退職を使う場面】

  • 「来月末で退職します」
  • 「退職金の制度について教えてください」
  • 「定年退職される〇〇部長への贈り物」
  • 「退職届を提出しました」

→ 一般的な言い回しで、ビジネスシーンでも最もよく使われる表現です。


【辞職を使う場面】

  • 「役職を辞職する意向を伝えた」
  • 「議員が不祥事で辞職」
  • 「内閣総理大臣が辞職を表明」
  • 「部長職を辞職して一社員として再出発」

→ 公職や役員などの“役”を辞める場合や、責任をとるニュアンスを含む場合に用いられます。


実務での使い分けのポイント

シーン適切な表現備考
一般社員が会社を辞める退職(自己都合退職)辞職でも間違いではないが一般的ではない
役員が辞める辞職辞任とも言う
定年による退職退職(定年退職)辞職は不適切
解雇や契約満了退職(会社都合退職など)辞職とは言わない
転職活動時の書類(履歴書など)「一身上の都合により退職」通常は「退職」を使用

転職活動での注意点

転職活動時の履歴書や面接で、「辞職」と「退職」を正しく使い分ける必要があります。

  • 履歴書の職歴欄では「退職」が基本です。
     例)「2024年3月 株式会社○○ 退職(一身上の都合により)」
  • 「辞職」を使うと、政治的・責任問題のような重たいニュアンスになることがあるため、一般企業の退職では「退職」と記載するのが無難です。

まとめ|辞職と退職の違いを理解して、正しく使い分けよう

「辞職」と「退職」は似ているようで、使う場面や意味合いが異なる言葉です。
とくに転職活動や退職届の記入時には、「退職」を使うのが一般的です。


最後におさらい:

  • 辞職はややフォーマル・責任を伴う意味合いが強め
  • 退職」=会社を辞めること全般を指す一般的な表現
  • 辞職」=自分の意思で辞めること/役職や公職を辞める時に使う
  • 履歴書や退職届では「退職」を使うのが基本

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