【履歴書 志望動機が「誘われた場合」】受け身に見せない自然な書き方と例文集


(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、4期目で転職成功支援者数は100名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
「うちの会社、ちょうど人を探しているよ。どう?」
と声をかけられることがあります。こうした“誘い”や“紹介”が転職のきっかけになるケースは少なくありません。
しかし、履歴書の志望動機欄に書く際には悩む方も多いはずです。
「正直に“誘われた”と書いてもいいの?」
「でも、それだけだと受け身に見えない?」
「志望動機って、自分の意思を伝える場じゃないの?」
こうした疑問にお応えしながら、本記事では 「誘われて応募した場合」の自然で前向きな志望動機の書き方 を、例文とともにわかりやすく解説します。
【記事概要】
誘われて応募したことは書いても大丈夫?

結論から言えば、「誘われた・紹介された」ことをきっかけとして書くのは問題ありません。
むしろ、信頼できる人物からの紹介であれば、企業側にとっても安心材料の一つになります。
ただし、履歴書に書く志望動機は「応募した理由」や「働きたいと思った気持ち」を伝える場でもあるため、きっかけ以上の“自分の意志”をきちんと盛り込むことがポイントです。
書き方のコツ|3ステップで自然にまとめる
以下のような流れを意識すると、紹介されたことを前向きに伝えつつ、しっかりとした志望動機に仕上がります。
ステップ①:応募のきっかけを簡潔に伝える
例:元同僚・知人・家族から紹介された/話を聞く機会があった
ステップ②:会社や仕事に興味を持った理由を述べる
例:企業理念に共感/業務内容に惹かれた/社風が自分に合っていると感じた
ステップ③:自分の経験やスキルをどう活かしたいかを伝える
例:前職での経験を活かして貢献したい/チームの一員として力を発揮したい
志望動機の例文|誘われたケース別に紹介
◆ 例文①:元同僚からの紹介で応募した場合(営業職)
前職で共に働いていた同僚から貴社の社風や業務内容についてお話を伺い、風通しの良い職場環境や挑戦を歓迎する風土に魅力を感じました。
私自身、営業職として培ってきた提案力と対人関係構築力を活かし、貴社のお客様により良いサービスを提供したいと考え、応募いたしました。
◆ 例文②:知人・友人に勧められたケース(事務職)
知人から貴社を紹介いただき、業務内容や働き方についてお話を聞く中で、私自身のスキルを活かせる環境だと感じました。
前職では経理・総務の業務に携わっており、正確性と柔軟性を求められる仕事にも前向きに取り組んでまいりました。貴社でも即戦力として貢献できるよう努めたいと思っております。
◆ 例文③:家族に勧められた場合(地元企業へのUターン)
地元での転職を検討する中で、家族から貴社を紹介されました。地域に根ざした事業展開と、社員を大切にする社風に強く惹かれ、自ら調べていく中で応募の意志が固まりました。
前職では接客業を通してお客様対応の力を磨いており、その経験を貴社でも活かしたいと考えております。
NG例|避けたい書き方のポイント

NG表現 | 理由 |
「誘われたので応募しました。」 | 受け身すぎて、自分の意志が感じられない |
「仕事内容はあまりよく分かりませんが…」 | 応募前に企業研究していない印象を与える |
「なんとなく興味があったので…」 | 動機が浅く、説得力に欠ける |
→「自分なりに調べた」「共感した」という表現を加えることで、意欲が伝わります。
面接で聞かれたらどう答える?
志望動機は履歴書だけでなく、面接でも必ず聞かれる質問です。
その際も、正直に「紹介されたことがきっかけ」と伝えて問題ありませんが、必ず**“自分なりに納得したうえで応募した”という意思表示**をしましょう。例:
元同僚に声をかけていただいたのがきっかけですが、御社の事業内容や仕事の進め方を調べる中で、自分の経験や志向と非常に合っていると感じました。
自分からも積極的に働きかけ、選考を受けさせていただいております。
まとめ|「誘われた」はきっかけ、自分の言葉で動機を語ろう
履歴書の志望動機において、「誘われた」「紹介された」という内容は悪いことではありません。
ただし、それだけでは“受け身”の印象になりかねません。
だからこそ大切なのは:
- きっかけを簡潔に伝える
- 企業に興味を持った理由や共感ポイントを述べる
- 自分の経験を活かしてどのように貢献したいかを語る
という構成で、あなた自身の“前向きな意志”をしっかりと示すことです。