【履歴書・職務経歴書・志望動機がかぶる?】重複を防ぐ書き方と自然な差別化のコツ


(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、4期目で転職成功支援者数は100名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
内容の一部が重なるのは自然なことですが、「同じ文章をコピペしたような印象」になってしまうと、採用担当者から見て違和感があります。
【記事概要】
よくある「かぶり」のパターンと修正方法
パターン1:同じエピソードを繰り返している
NG例:
NG例:
- 履歴書でも職務経歴書でも「新規顧客開拓の成功エピソード」を同じ文面で記載
- 志望動機でもまた同じ数字・成果を繰り返す
修正法:
→ 同じエピソードでも「見せる角度」を変える
- 職務経歴書:成果やプロセスを数値で説明
- 志望動機:なぜその経験が御社にマッチすると考えるのか
パターン2:履歴書の志望動機と職務経歴書の自己PRがほぼ同じ
NG例:
履歴書に「コミュニケーション力が強みです」と書き、職務経歴書にもまったく同じ表現を使用。修正法:
→ キーワードは同じでも、伝える視点を変える
書類 | 書き方のコツ |
履歴書 | 強みを「端的に表現」して印象づける |
職務経歴書 | 強みを「具体的な成果・数字・経験」で裏付ける |
志望動機 | 強みが「なぜその企業で活かせるのか」を伝える |
実践例|同じテーマでも書き方を変えるパターン

共通テーマ:「顧客対応力」が強みの場合
● 履歴書の志望動機(要点のみ/150字程度)
前職ではお客様対応を中心に担当し、顧客満足度向上を意識して業務に取り組んできました。
貴社のサービス理念に共感し、これまでの経験を活かして貢献できると考え志望いたしました。
● 職務経歴書の自己PR(実績と合わせて)
顧客折衝やクレーム対応など、多様な顧客対応業務を5年間経験してきました。
特に、月間CSアンケートでは常に上位10%以内の評価を維持し、トラブル時の対応マニュアル作成にも関与しました。
チームの窓口として信頼を得られたことが、自信となっています。
● 志望動機(価値観や会社への共感を含めて)
顧客満足度を追求する姿勢に共感し、私自身も「期待以上の提案で信頼を得る」ことを意識して業務にあたってきました。
前職で培った対応力と提案力を活かし、貴社で長期的にお客様に寄り添えるサービス提供に貢献したいと考えております。
かぶりを防ぐポイントまとめ

ポイント | 内容 |
① 書類ごとの役割を明確にする | 履歴書は要約、職務経歴書は実績、志望動機は想いと結びつける |
② 表現・視点を変える | 同じ内容でも、使う動詞や形容詞を工夫 |
③ 書類を一気に仕上げず、見直す | 時間を置いて読み返すと重複が見えてくる |
④ 家族や第三者に読んでもらう | 客観的に「くどい」「わかりづらい」部分を指摘してもらう |
志望動機と自己PRの“ブレ”にも要注意
逆に、履歴書と職務経歴書で書いている強みや価値観がバラバラだと、「この人は何を一番伝えたいのか?」と不明瞭になります。
かぶりを避けることよりも、一貫性と説得力を意識して調整することが大切です。
まとめ|自然な「重なり」と「役割分担」で魅力を引き出す
履歴書・職務経歴書・志望動機が部分的に重なるのは、まったく問題ありません。
ただし、それぞれの目的に応じて、見せ方や深さを調整することが“読み手の理解と納得”につながります。
- 「読み手にどう伝わるか」を常に意識して書き分けましょう
- 同じエピソードでも視点を変えて伝える
- 文章は変えても、一貫した軸を持つことが最重要