【退職周りに言うな】と言われたら?会社の本音と後悔しない対応策


(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、4期目で転職成功支援者数は100名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
退職の意向を伝えたとき、上司や人事からこんな言葉をかけられて戸惑った経験はありませんか?
結論から言えば、これはよくあるケースです。
そして、会社には会社なりの事情があります。
しかし、言わずにいることで自分に負担がかかったり、逆に噂が広まって気まずくなったりするリスクもあります。
ここでは、会社が伏せたがる理由と、あなたが後悔しない対応策を整理します。
【記事概要】
会社が「退職を周りに言うな」と言う理由
会社側が社員に退職を言わせたくないのには、主に以下の理由があります。
(1)人員流出を防ぐため
「〇〇さんが辞めるなら私も…」と退職の連鎖が起きるのを避けたいのが一番の本音です。
特に、あなたが中心メンバーだったり、若手の見本だったりする場合に多いです。
(2)社内の動揺や噂を抑えたい
退職の話題はすぐに噂になり、モチベーション低下や人間関係の変化を招きがちです。
組織を落ち着かせるため、正式発表のタイミングをコントロールしたいのです。
(3)引き止め交渉や後任調整の時間稼ぎ
人手不足の場合、辞められると困るため「周りに言わずに」と頼んで時間を稼ぐケースもあります。
退職を言わないことのメリットとデメリット

メリット
- トラブルや余計な詮索を避けられる
- 周囲に引き止められない
- 締めの仕事に集中しやすい
デメリット
- 隠すことで自分が気疲れする
- 仲の良い人に後からバレたとき、裏切ったように思われることがある
- 引き継ぎが進めづらい場合がある
「退職を周りに言うな」と言われたときの正しい対応策
(1)基本的には指示に従うのが無難
会社の意図を無視して周囲に話してしまうと、余計なトラブルに発展する可能性があります。
基本は「わかりました」と受け止めておくのが得策です。
スムーズな退職や、退職後に何かの縁で取引が生まれる可能性も踏まえて、極力波を立てないように指示に従いましょう。
(2)信頼できる人にだけは伝える方法も
一切黙っているのがストレスになる場合は、直属の上司に相談してみましょう。
「必要な引き継ぎのために、◯◯さんだけには伝えたいのですが…」
と申し出れば、納得してくれることも多いです。
(3)引き継ぎ準備を優先する
退職日が近づくにつれ、周囲には必ず伝わります。
大事なのは、誰に知られるかよりも業務が滞りなく引き継がれることです。
後任がいない場合のマニュアル作成、進捗の整理などを早めに進めましょう。
周りに言うなと言われても「辞めて良かった」と思える転職を

退職の伝え方で気を使いすぎて、心が消耗してしまう人も中にはいます。
ただでさえ退職にはエネルギーがいるので、その後に後悔しない環境を選ぶことが最優先です。
スムーズに次の職場を探したい場合は、転職エージェントを活用して、
「今の職場でストレスなく退職するコツ」
「在職中の転職活動の進め方」
などを相談してみるのもおすすめです。
まとめ:「退職を周りに言うな」と言われたら…
- 会社がそう言うのには理由がある
- 原則は従いながらも、ストレスになりすぎない方法を探る
- 信頼できる人にだけ話す場合は上司に確認する
- 一番大切なのは、引き継ぎを円滑に進め、気持ちよく次に進むこと
円満退職は「言う・言わない」の問題よりも、最後まで誠実に仕事を終える姿勢で決まります。
後味よく次のステージに進むために、無駄なトラブルは避けましょう。
参考情報・引用
リクナビNEXT「円満退職マニュアル」
https://next.rikunabi.com/tenshokuknowhow/archives/4722/
厚生労働省「退職・転職を考えたときの注意点」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000114035.html