DPI適性検査とは?|転職選考での位置づけ・内容・対策を徹底解説


(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、4期目で転職成功支援者数は100名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
DPIは、近年一部の企業で導入が進んでいる人材の行動特性や価値観、仕事に対する姿勢を測るための適性検査です。
学力や知識というよりは、「その人らしさ」や「企業との相性」を見るものであり、面接や書類では分からない側面を補う目的で活用されています。
本記事では、DPI適性検査の内容・目的・選考における影響・準備のコツを、初めて受ける方にもわかりやすく解説します。
【記事概要】
DPI適性検査とは?|概要と他の適性検査との違い
■DPI(DeepPeopleInsight)の特徴
DPIとは、株式会社シーベースが提供する人材アセスメントツールの一つで、以下のような特徴を持っています。
項目 | 内容 |
主な目的 | 行動特性・価値観・職務適性の可視化 |
評価領域 | 性格傾向、仕事の取り組み姿勢、人間関係のスタイルなど |
所要時間 | 約20~30分(選択式) |
試験形式 | Web受検(自宅などでも受験可) |
学力試験 | なし(知識や計算問題は含まれない) |
SPIや玉手箱のような「能力検査」ではなく、DPIは性格特性や仕事のスタイルに関する心理テストに近い位置づけです。
DPI適性検査の設問内容と評価ポイント

DPIで問われるのは、以下のような価値観・行動傾向・対人関係スタイルに関する質問です。
【設問の例(イメージ)】
※以下は実際の設問ではなく、DPIの出題傾向をもとにしたサンプルです。
- 「私は集団の中でリーダーシップを発揮することが多い」
- 「自分のやり方よりも、周囲のやり方を優先することが多い」
- 「指示が曖昧でも、自分なりに解釈して行動できる」
- 「一つのことに集中するよりも、複数の作業を同時に進めたい」
このように、強弱や傾向の「一貫性」や「バランス」が見られています。
評価される観点(例)
- 自己主張の強さ・協調性
- 持続力・行動力・判断の早さ
- チームでの役割タイプ(リーダー型、調整型、実行型など)
- ストレス耐性・変化対応力
企業は、この結果をもとに、社風とのマッチ度や配属適性、将来的な活躍スタイルを見極めようとします。
DPIを使う企業の目的と選考への影響

DPIを活用する企業の意図
- 面接では見抜きにくい内面的な特性を把握するため
- 自社の求める人物像と応募者のフィット感を測るため
- 入社後の配置判断や育成方針の参考にするため
DPIの結果が選考にどう影響するか?
多くの企業では、DPIは「参考情報」扱いとして用いられています。
ただし、大きなミスマッチや、チームに合わない特性が出た場合には、不採用要因になり得るケースもあるため注意が必要です。
DPI対策のポイント|準備はどうすればいい?
DPIの事前対策は「自分を偽らないこと」が基本
DPIは、正解・不正解のある試験ではありません。
むしろ、自分をよく見せようとして嘘の回答を重ねると、矛盾が出て「一貫性がない」と判断され、マイナス評価につながることがあります。
DPIを受ける際のアドバイス
- できるだけ落ち着いた環境で受験する(自宅でOK)
- 「企業に合わせよう」とせず、素直に自分の価値観で回答する
- 時間制限は厳しくないが、直感的に答える方が自然
どうしても不安がある場合は、転職エージェントに「この企業ではDPIの結果はどこまで影響しますか?」と事前に聞いておくのも有効です。
まとめ:DPI適性検査は“自分らしさ”を知るチャンス
- DPIは知識テストではなく、性格や行動傾向を測る適性検査
- 企業は応募者の特性と職場環境の相性を判断するために活用
- 取り繕わず、正直に一貫性のある回答をすることが重要
DPIは、単なる「通過試験」ではなく、企業と自分との相性を客観的に見つめるきっかけにもなります。
無理に合わせようとせず、自分の特性をポジティブに受け止めることが、納得のいく転職につながる第一歩です。