退職時にお菓子をひとりひとりに配るべき?|気配りのちょうどいいバランスとは


(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、4期目で転職成功支援者数は100名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
「人数が多すぎて負担になる」「渡す相手によって差が出るのでは?」など、不安に感じる方も少なくありません。
この記事では、退職時にお菓子を“ひとりひとり”に配るべきかどうかについて、状況別の判断ポイントと、配る・配らない場合のスマートな対応方法をご紹介します。
【記事概要】
「ひとりひとりに配る」は必須ではない
まず結論から言えば、退職時にお菓子をひとりひとりに手渡しする必要はありません。
日本のビジネスマナーでは、「お世話になったことへの感謝を表す」ことが大切とされており、その手段としてお菓子を選ぶ人が多いだけです。
配る形式は3パターンが主流
配り方 | 特徴 |
共用スペースに置く | 手間が少なく、全体への感謝をスマートに伝えられる |
部署単位で配る | チームにまとまりがある場合におすすめ。直接の感謝が伝わりやすい |
ひとりひとりに手渡し | 丁寧な印象を与えるが、時間と手間がかかる。少人数職場向き |
企業の規模や関係性の深さに合わせて、無理のない方法を選ぶことが重要です。
ひとりひとりに配る場合のポイント

少人数の職場や、特にお世話になった方が多い環境では、ひとりひとりに直接お菓子を渡すことで感謝が伝わりやすくなります。
実践ポイント
- 渡す際に一言添える
→「今まで本当にありがとうございました」「お世話になりました」など、簡潔でも気持ちが伝わります。- 包装は個包装が基本
→配りやすく、相手の手を煩わせない配慮になります。- メッセージカードを添えるのも効果的(部署内限定でも◎)
→「短くても手書き」の一言は特別感を演出します。
ただし、忙しい職場では全員とタイミングが合わないこともあるため、事前にスケジュールを調整するか、共用スペースに残すフォローも検討しましょう。
配らない/まとめて置く場合の気配り
どうしても人数が多い・リモート勤務が多い・手渡しの時間が取れないといった場合は、「共用スペースにお菓子を置く+送別メール」の組み合わせが一般的です。
例:送別メールの一文(社内宛)
お世話になった皆さまへ
短い間ではありましたが、大変お世話になりありがとうございました。
本日で最終出社となります。ささやかではありますが、感謝の気持ちとして休憩スペースにお菓子を置かせていただきました。
お時間のあるときに、ぜひお立ち寄りください。
形式はカジュアルでも、「お世話になった気持ちを伝える姿勢」が伝われば十分です。
相手や職場に配慮した“ちょうどいい選び方”

選ぶときのポイント:
要素 | アドバイス |
人数 | 10人未満→手渡しもOK/20人以上→まとめて置くが現実的 |
関係性 | お世話になった人だけ個別対応+全体へ一括もあり |
時間の余裕 | 忙しい時期なら、無理に配らない判断もアリ |
体裁 | 派手すぎず、日持ちのする個包装が基本 |
退職日直前になって焦るより、1週間前から準備を始めておくと安心です。
まとめ:ひとりひとりへのお菓子配りは「気持ち次第」でOK
- 退職時にお菓子をひとりひとりに配るのは義務ではない
- 職場の人数や関係性、スケジュールに応じて配り方を選ぶことが大切
- 感謝の気持ちを何らかの形で表現すれば、印象よく締めくくれる
退職は、これまでの感謝を伝える機会でもあります。
大切なのは「形式」ではなく、誠実な気持ちをどう表現するかということです。
お菓子を通じて、円満な退職と気持ちよい門出を演出してみてはいかがでしょうか。