市議会議員になったら年収はいくら?議員報酬と生活実態を公開


(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、4期目で転職成功支援者数は100名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
「地方議員になっても生活できるの?」
地方政治に関心を持つ人が増える中で、こうした疑問を抱く方も多くなっています。
市議会議員の報酬は、公務員のように国家基準があるわけではなく、自治体ごとに大きく異なります。
この記事では、実際の年収水準や報酬の内訳、議員の生活実態まで、リアルな情報をわかりやすく解説します。
市議会議員の年収の基本構造【報酬+期末手当】
市議会議員の収入は、大きく分けて以下の2つで構成されています。
- 月額報酬(基本給に相当)
- 期末手当(いわゆるボーナス)
報酬額は「議員報酬条例」に基づき、各市町村が独自に設定しています。
そのため、都市規模によって金額に差があり、政令指定都市と人口数万人の地方都市では大きな違いがあります。
■ 全国の平均的な年収(概算)
地域規模 | 月額報酬の目安 | 年収の目安(期末手当込み) |
政令指定都市 | 約55〜60万円 | 約750〜800万円前後 |
中核市・特例市 | 約40〜50万円 | 約550〜650万円前後 |
地方中小都市 | 約25〜35万円 | 約400〜500万円前後 |
例)
- 名古屋市議会議員:月額報酬 約80万円 → 年収約1,000万円超
- 地方都市(例:秋田市、和歌山市など):年収約450万円前後
※報酬は手取りではなく、ここから所得税・住民税・社会保険料が差し引かれます。
「年収」だけでは語れない?市議会議員の生活実態

市議会議員は、会社員のように「平日9〜17時勤務」という形ではありません。しかし実際には、
- 定例会(年4回)
- 委員会、議会運営委員会
- 地域イベントや住民対応
- 視察・研修・報告会
など、意外と多忙な日々を送っている人が多いのが実態です。
特に「無所属」や「政党支援が薄い」議員は、自身で事務所を運営したり、政策資料を作成したりと、裏方業務にも多くの時間を費やしています。
その一方で、本業とは別に副業・自営業を営む議員も多いです。
市議会議員は兼業が認められているため、
- 行政書士や社労士などの資格職
- 農業や商店経営
- 講演活動や執筆業
などと並行しながら活動しているケースも少なくありません。
市議会議員の収入の将来性と課題

市議会議員の収入は、自治体の財政状況や議会改革の影響を受けやすく、報酬が引き下げられる例も増えています。
また、議員定数削減により、再選の難易度が高くなっており、安定収入を得る職業とは言いにくい面もあります。
それでも、「地域の声を直接届けたい」「まちづくりに関わりたい」といった志を持って立候補する人が後を絶たないのは、収入以上のやりがいがあるからこそです。
まとめ
- 収入は安定していないが、やりがいや地域貢献性の高い職業である
- 市議会議員の年収は自治体によって大きく異なり、約400〜800万円前後が一般的
- 報酬の内訳は月額報酬+期末手当で構成される
- 副業との兼業が可能で、自営業と並行する議員も多い
「市議会議員としての働き方をもっと具体的に知りたい」
「転職として目指す場合の準備やステップを誰かに相談したい」
そんな方は、まずは信頼できるキャリア相談窓口や、地域に詳しい転職支援サービスを活用してみるのがおすすめです。
あなたの「まちへの思い」を、次のキャリアに変える第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。