人間関係における「接点」とは?信頼構築に必要な“きっかけ”を見逃さない技術


(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、4期目で転職成功支援者数は100名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
その悩みを解消するキーワードが「接点」です。
人間関係において接点とは、相手との間に生まれる共通の話題・経験・価値観など、関係を築く“はじまりの糸口のことです。
本記事では、接点が人間関係に与える影響や、仕事の場で接点を上手につくるコツを解説します。
【記事概要】
「接点」とは何か?──人間関係の“スタート地点”

接点=関係を築く入口
人と人との関係は、いきなり深まるものではなく、小さな接点から始まります。
この“接点”がなければ、会話も生まれず、信頼も育ちません。
たとえば、以下のような事柄が接点になり得ます。
- 出身地や学校が同じ
- 共通の趣味・関心がある
- 同じプロジェクトや目標に関わっている
- 同じ上司・同僚と働いている
- 価値観や仕事観に似たところがある
「なんとなく話しやすい人」は、接点が多い相手であることが多いのです。
接点があることで築ける3つの関係性
① 会話のきっかけが増える
接点があると、自然と話しかけやすくなり、共通の話題で盛り上がりやすいというメリットがあります。
これが関係構築の“入口”になります。
② 相手への理解が深まりやすい
共通点があることで、相手の価値観や行動を理解しやすくなるため、誤解や衝突が起きにくくなります。
③ 信頼関係が築きやすくなる
「同じ目線で話せる」「気持ちをわかってくれる」人は、心理的に信頼しやすくなる傾向があります。
職場においては、この信頼がチームワークや協力関係に大きな影響を与えます。
職場や転職先で「接点」を見つける・つくる方法

① 雑談から“共通項”を探す
面接や初対面の相手でも、天気・趣味・通勤・食事・ニュースなどの雑談を通じて、接点は自然と見つかります。
会話例:
- 「この沿線、意外と混みますよね」
- 「最近、ランチで見つけたカフェがすごくよくて」
- 「学生時代、実は〇〇サークルに入ってました」
▶こうした軽い話題が、深い関係のきっかけになることもあります。
② 相手の話に「共感」する姿勢を持つ
接点がなくても、相手の話に共感するだけで“接点を生み出すことができます。
例:「実は自分も似たような経験がありまして」
→「相手と同じ立場に立って考える」ことが、接点をつくる第一歩です。
③ 目的を共有する
職場での最も強力な接点は、「同じ目標や課題に取り組んでいること」です。
- プロジェクトの達成
- チームでの成果創出
- 顧客の課題解決
こうした共通の“ミッション”を共有しているだけで、関係性は深まりやすくなります。
転職活動における「接点活用」の実践例
面接での接点づくり
面接官と接点を見つけられると、緊張が和らぎ、印象にも残りやすくなります。
応用テクニック:
- 「御社のサービス、実は以前ユーザーとして使っていました」
- 「私も〇〇というテーマで前職で取り組んでおりまして」
- 「貴社の〇〇の記事を拝見して、非常に共感しました」
→相手との接点を会話に取り入れることで、共感や信頼を築きやすくなります。
エージェントとの接点づくり
転職エージェントと良好な関係を築くことも、転職成功の鍵です。
担当者の得意業界や、共通の知識・興味を探ってみることで、より深い提案が得られることも。
まとめ:接点をつくれば人間関係は自然と動き出す
接点は、人間関係における「はじめの一歩」です。
とくに転職活動や新しい職場では、この“接点づくり”が円滑なコミュニケーションと信頼関係のカギとなります。
接点を意識するための3つの行動
- 小さな共通点を見逃さない(出身・趣味・行動・目的など)
- 相手の話に共感する姿勢をもつ
- 目標や価値観を共有する機会を増やす
「関係を築ける人」は、接点をつくるのが上手な人。
ぜひ、あなたも今日から接点を意識して行動してみてください。