履歴書は手書きじゃないとダメ?実は…令和の転職活動、常識と本音


(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、4期目で転職成功支援者数は100名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
しかしそれに対して、求職者の本音としては――
「パソコンで作ったほうがミスなく見やすい」
「時代に合っていない」
「効率的に転職活動を進めたい」
「手書きじゃないとダメという企業の価値観に違和感」
…といった声も多く上がっています。
中には、「手書き指定=時代遅れ」「そんな会社は行かなくていい」と感じる方もいるでしょう。
では、実際のところ、現在の採用現場ではどう見られているのかを確認してみましょう。
【記事概要】
現実は?ほとんどの企業で「手書き」は不要

結論から言えば、多くの企業で履歴書はPC作成(デジタル)が一般的です。
現在の転職市場での傾向
- 転職サイト・エージェント経由ではすべてPC作成が前提
- 大手企業やベンチャー企業はPC作成を推奨、PDFでの提出が主流
- 書類管理もデジタル化されており、手書きの方が扱いにくいというのが本音
中途採用の場合、「即戦力」や「ビジネススキル」が重視されるため、手書きかどうかで評価が左右されることは基本的にありません。
それでも「手書き」を求める企業の特徴と背景
一方で、一部の中小企業や特定の業界では、いまだに「手書き文化」が残っているのも事実です。
手書きが好まれる傾向にある企業例
- 老舗企業・地場産業系企業
- 保守的な企業文化(例:建設業、製造業の一部など)
- 社長や人事担当者が年配層であるケース
このような企業では、「字に人柄が出る」「丁寧さを見たい」という理由で手書きを推奨されることもあります。
ただし、これはあくまで企業文化や価値観の違いであり、それが必ずしも正解というわけではありません。
手書き指定があった場合、どう対応するべき?

企業側が明確に「手書きでお願いします」と指定している場合は、選考を進める以上、そのルールに従うのが無難です。
ただし、以下のようなケースでは事前確認・交渉の余地があります。
ケース別対応
ケース | 推奨アクション |
応募要項に「手書き必須」の明記がない | PC作成で提出(PDF) |
「手書き歓迎」と書かれている | 迷うならPCで提出し、必要なら後から対応 |
面接時に「できれば手書きで」と言われた | 意図を確認しつつ、柔軟に対応する姿勢を見せる |
応募書類に厳格な指定が多すぎる | 企業文化との相性を再確認(合わないなら無理に受けないのも選択肢) |
「手書き指定=古い会社」という見方もある
もしも、手書きに過剰なこだわりを感じた場合は、その企業の柔軟性や働き方についても一度見直してみるのがおすすめです。
手書き文化が示す可能性のある企業特性
- ITツールや効率化の導入が遅れている
- 上意下達の文化が強く、現場の裁量が少ない
- 評価軸があいまいで属人的になりがち
つまり、履歴書のスタイルからその企業の考え方や体制が見えることもあるのです。
まとめ:今の転職市場では「PC作成」が基本。ただし…
✔ 現在はPC作成の履歴書が主流
特に中途採用では効率・実務能力が重視されます。
✔ 手書きを求める企業は一部に存在
その企業の価値観・文化を見極めるきっかけと捉えましょう。
✔ 自分のキャリア観と企業の文化が合うかを重視
「履歴書の形式」はあくまで表面的な部分。本質的なマッチ度を大切に。
「手書きじゃないと気持ちが伝わらない」という企業は、あなたにとって働きやすい場所なのか?
それを見極める一つの材料として、冷静に判断していきましょう。