転職の頻度を強みに!短期間の成果を逆転の発想でアピールして評価を高める


(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、3期目で転職成功支援者数は80名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
しかし、視点を変えれば短期間の経験も成長を裏付ける価値あるストーリーに変えられます。
本記事では、短期間の転職歴をポジティブに捉え直し、採用担当者に響くアピール方法を解説します。
短期間転職歴が注目される理由
短期間の職歴が採用担当者の懸念に映る背景には次のような理由があります。
- キャリアの一貫性や安定性への懸念
転職が頻繁だと、定着性に疑問を持たれる場合があります。- ポジティブな理由の説明不足
「なぜ短期間で辞めたのか」が不明確だと、計画性のなさを疑われる可能性があります。
これらを克服するためには、短期間の経験から「何を学び」「どのように成長したか」「なぜまた転職するのか」を明確に伝えることが大切です。
短期間転職歴を強みに変える3つのステップ

1. ポジティブな学びを抽出する
短期間でも、次のような観点で「学び」を探しましょう。
- 新たなスキルの習得
「短期間で〇〇スキルを習得し、プロジェクトに活用した経験があります」といった具体例を盛り込む。- 業務環境への適応力
「初めての業界で、短期間でチームに馴染み業績を支えました」とアピールする。- 視野の拡大
「異なる文化や業界での経験により、多様な働き方を学びました」と伝える。
2. 成果とエピソードを具体的に書く
以下の要素を含めて、成果をエピソード化しましょう。
- プロジェクトや業務内容
どんな業務に携わり、どのような成果を上げたのか。- 困難を乗り越えた経験
短期間で求められた目標にどう対応したかを示す。- 数字で裏付ける成果
「売上前年比120%を達成」や「プロジェクト期間を20%短縮」など、具体的な数値で説得力を高めましょう。
3. 転職理由を前向きに説明する
短期間での退職理由を聞かれた場合、以下のようにポジティブな意図を伝えます。
- キャリア成長のための転職
「〇〇分野でスキルを伸ばすために新しい環境を求めました」- ミスマッチを早期に判断した結果
「経験を通じて自身の適性を再確認し、早期に次のステップを選びました」- 契約やプロジェクト終了による自然な離職
「プロジェクト契約終了後、さらなる成長を求めて転職を決意しました」
短期間の転職歴をアピールする職務経歴書の記述例

職務経歴書での例文:
「〇〇株式会社(2023年1月~2023年7月)
新規事業部でのプロジェクト運営を担当。短期間での立ち上げにも関わらず、チームリーダーとして3名を率い、目標達成率150%を記録。短期集中型のタスク管理スキルを身に付けました。」
面接時の説明例
面接官:「短期間での転職が多いですが、理由を教えてください」
あなた:「これまでの転職はキャリア形成のため、目的を持って行動してきました。例えば、直近では新規事業の立ち上げに携わり、〇〇スキルを習得しました。この経験を次の環境でさらに活かしたいと考えています。」
注意
これまでの転職において目的を持って短期離職してきたことをアピールするのは、向上心・挑戦心を伝えることには有効です。
一方で、採用担当者は自社で長く活躍する定着性を見極めることも重要なミッションであるため、目的意識による短期離職の説明と同時に、次のフィールドでは長く活躍する意思があることを伝えるのも非常に重要です。
企業のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)への共感や、マネジメントレイヤーへの昇格希望などを伝えることで、間接的に長く在籍したい意思を表現すると良いでしょう。
説明例
「御社のビジョンやミッションに強く共感し、御社の提供するサービスに惹かれ、今回また挑戦の機会をいただいています。これまでに培ってきた経験とスキルを発揮して御社の一層の成長に貢献し、マネジメントの役割も担えるように努力を重ねてまいりたいと考えています。」
まとめ
短期間の転職歴は、単なる経歴ではなく、あなたの成長を証明する物語に変えられます。
以下のポイントを意識しましょう。
- 学びや成果を具体的に伝える
- ポジティブな転職理由を示す
- 数字やエピソードで説得力を高める
「短期間の転職歴=不利」という固定観念を捨て、あなたの価値を最大限にアピールしてください。