シンプルに考える!転職で失敗しないために絞るべき3つの評価ポイント


(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、4期目で転職成功支援者数は100名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
とくに転職やキャリアに関する場面では、情報量が多すぎて、かえって判断が難しくなることも珍しくありません。
そんなときに頼りになるのが、「評価軸を3つに絞る」という考え方です。
判断材料を最小限に絞ることで、スピーディかつ納得感のある選択がしやすくなります。
本記事では、このシンプルな手法をどのように実践するかを解説し、キャリアの迷いを断ち切るヒントをお届けします。
なぜ評価軸を3つに絞るべきなのか?
1. 決断疲れを避けられる
選択肢が多すぎると、脳がオーバーヒートしてしまいます。
「どれも悪くないけれど、何が一番良いのか分からない」と悩み続けてしまうのはよくあることです。
評価の基準を3つに絞っておくと、必要な情報だけに集中でき、疲弊せずに判断できます。
2. 自分の価値観がはっきり見えてくる
あらゆる条件を並べても、結局は「何を大切にするか」が決断の軸になります。
3つに限定することで、「自分はこういう働き方を望んでいるんだ」と、優先順位が明確になり、ぶれにくくなります。
3. 迷いが少なく、行動が早くなる
評価軸が明確であればあるほど、決断に迷いがなくなります。
「この会社は軸に合っているか?」という視点で見極めができるようになり、選考に進むかどうかの判断もスムーズです。
結果として、次のアクションにも素早く移れるようになります。
評価軸を選ぶ3つのステップ
ステップ1:まずは大事にしたい要素を洗い出す
はじめに、「自分が転職先に求めるものって何だろう?」と、自問してみましょう。
たとえば以下のような要素が出てくるかもしれません。
- 年収や待遇
- 職場環境
- キャリア成長の可能性
- 仕事内容の魅力
- ワークライフバランス
ここでは正解を求めず、思いつくままに挙げていきましょう。
ステップ2:その中から3つに絞る
洗い出した項目の中から、「この3つだけは譲れない」と思えるものを選びましょう。
目先の条件に左右されすぎず、「これから3〜5年後、どうなっていたいか」という中長期的な視点で選ぶのがポイントです。
ステップ3:それぞれの評価基準を具体化する
選んだ軸が決まったら、さらにそれをどう評価するか、明確にしておきましょう。
たとえば「職場環境」を重視するなら、以下のような基準を設けてみてください。
- リモートワークや柔軟な働き方ができるか
- チームの雰囲気は風通しが良さそうか
- オフィスの設備や立地が働きやすそうか
こうした基準があれば、求人票や面接での情報をもとに冷静に判断できます。
具体例:転職先を選ぶ場合

評価軸1:年収と待遇
- 現在の年収より10%以上アップが見込めるか?
- 福利厚生や各種手当は充実しているか?
評価軸2:キャリア成長
- 今後身につけたいスキルを磨ける環境があるか?
- 管理職や専門職へのステップアップができるか?
評価軸3:ワークライフバランス
- 過度な残業はないか?
- フレックスタイム制度や在宅勤務の柔軟性があるか?
このように、それぞれの軸ごとに具体的な質問や条件を設定しておくことで、複数の企業を比較する際もブレずに判断できます。
注意点:軸を増やしすぎないこと
欲張って条件を増やしすぎると、「全部を満たす会社なんてない…」という堂々巡りに陥りがちです。
また、評価基準が曖昧だと、情報が増えるたびに気持ちが揺れて、決断できなくなってしまいます。
だからこそ、少数精鋭の軸を、できるだけ具体的にしておくことが重要です。
その方が、結果的に納得できる選択がしやすくなります。
まとめ
時間をかけずに、かつ納得感のある決断を下したいときには、「評価軸を3つに絞る」というシンプルな考え方が役立ちます。
以下のステップをぜひ試してみてください。
- 自分が大切にしたい要素を洗い出す
- その中から、今の自分にとって特に重要な3つに絞る
- 各軸について、具体的な判断基準を設ける
転職やキャリア選択に迷ったときは、このシンプルな決断術を思い出してみてください。
自分にとって何が大切かを見つめ直すことで、後悔のない選択ができるようになります。