UXデザイナーのキャリアを見る!求められるスキルなど成長する上で大切にすべきこと
(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、3期目で転職成功支援者数は80名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
デジタル製品やサービスの増加に伴い、ユーザーが直感的で快適に利用できるデザインの需要が高まり、UXデザイナーのスキルは今後も求められ続けるでしょう。
本記事では、UXデザイナーとして成長するための方法や、キャリアアップのステップについて解説します。
UXデザイナーに求められるスキル
1. ユーザーリサーチスキル
UXデザイナーは、ユーザーが製品やサービスにどのように関わっているのかを理解するために、リサーチスキルが求められます。
インタビューやアンケート調査、ユーザビリティテストなどを通じてユーザーのニーズや課題を把握し、それに基づいたデザインを考案します。
2. 情報アーキテクチャ設計力
情報を構造的に整理し、ユーザーが求める情報にスムーズにアクセスできるよう設計する力が必要です。
サイトマップやワイヤーフレーム、ユーザーフローなどの設計スキルを駆使し、ユーザーが直感的に操作できる情報構造を構築します。
3. プロトタイピングとワイヤーフレームの作成スキル
プロトタイプやワイヤーフレームを作成することで、デザインの方向性を可視化し、チームやクライアントと共有します。
具体的なツールとしては、FigmaやAdobe XD、Sketchなどがよく使われ、これらのツールを操作できるスキルが必須です。
4. デザインの評価・改善スキル
UXデザインは、作成して終わりではなく、継続的な改善が求められます。
リリース後のユーザーからのフィードバックや使用データを分析し、UI/UXの最適化や改良を行います。
データを活用し、ユーザー体験の向上を図るスキルが重要です。
UXデザイナーとしての成長方法
1. スキルアップのための勉強と実践
UXデザイナーに求められるスキルを習得するためには、継続的な学習が欠かせません。
以下の方法で知識や技術を身につけていきましょう。
- オンライン講座
UdemyやCourseraなどでデザインやリサーチスキルに関する講座を受講できます。- 書籍や専門サイトでの学習
デザイン思考やUI設計、情報アーキテクチャなどの専門書を読み、最新のUXトレンドを学びます。- プロジェクトへの積極参加
実際のプロジェクトに参加し、スキルを実践的に磨くことが成長の鍵です。
2. フィードバックを受け入れる姿勢
ユーザーやチームメンバーからのフィードバックを取り入れ、デザインを改善していく姿勢が大切です。
フィードバックを通じて自分のデザインがどのように評価されているかを理解し、改善を重ねることでスキルが向上します。
3. 新しいツールや技術の習得
UI/UXデザインはツールや技術が日々進化しています。
FigmaやAdobe XDのような最新のデザインツールの使い方を学ぶほか、ユーザー体験の強化につながるAIやデータ分析ツールを使えるとさらに強みになります。
4. UXコミュニティへの参加
UXデザイナーは、さまざまなアイデアや情報交換が活発なコミュニティに参加することで新たな視点や知識を得ることができます。
UXイベントや勉強会、SNSの専門コミュニティでネットワーキングを行い、同じ志を持つ仲間と情報交換を積極的に行いましょう。
UXデザイナーのキャリアアップのステップ
1. シニアUXデザイナー
シニアUXデザイナーは、複雑なプロジェクトのリードを任され、企画から実装までのUX全体を管理します。
プロジェクトの戦略立案や、クライアントへの提案、他のデザイナーや開発チームとの連携なども求められるため、専門スキルに加えてリーダーシップやコミュニケーション能力が重要です。
2. UXリサーチャーやUIデザイナーへの転身
UXデザイナーとしてスキルを磨いた後、UXリサーチャーやUIデザイナーとして専門分野を極めることも可能です。
UXリサーチャーはユーザーリサーチやデータ分析をメインに行い、UIデザイナーはインターフェースデザインに特化したスキルを活かしてキャリアアップを図ります。
3. プロダクトデザイナーやUXストラテジスト
UXデザインに留まらず、プロダクト全体のデザインと戦略を担うプロダクトデザイナーやUXストラテジストへのキャリアパスもあります。
プロダクトデザイナーは、デザインを通じて製品の価値を最大化し、UXストラテジストはユーザー視点でビジネス戦略を提案する役割です。
4. UXマネージャーやデザインディレクター
キャリアを積むと、デザインチームのマネジメントを行うUXマネージャーやデザインディレクターにステップアップすることができます。
チーム全体の目標設定、プロジェクトの進捗管理、部門間の調整など、デザイン部門全体の管理に責任を持つ役職です。
5. CDO(最高デザイン責任者)へのキャリアパス
デザイン部門のトップとして、企業のデザイン戦略を統括するCDO(Chief Design Officer)もキャリアパスの一つです。
デザイン視点からのビジネス戦略立案、ブランド価値の向上、企業全体のクリエイティブ文化の推進といった、企業の成長に直接関与する役職です。
UXデザイナーとしてキャリアを築くためのポイント
1. ユーザー視点を常に意識する
UXデザイナーは、ユーザー視点に立つことが基本です。
自分が設計する製品やサービスがどのように使われるか、どのようにユーザーに貢献するかを常に意識し、ユーザーのニーズや課題に寄り添ったデザインを心がけましょう。
2. デザインを数字で証明する
UXの成果を定量的に評価することで、デザインの効果をチームやクライアントに証明しやすくなります。
ユーザーの行動データや満足度調査などを活用し、改善の結果をデータで示すことで、デザインの影響力を明確に伝えられます。
また、実際にプロダクトを未認知者に触ってもらって、直感的にどのような動きをするのかを実地調査するなど、必ずしもデータだけに捉われないファクトを収集する力も重要です。
3. ビジネス視点を持つ
UXデザイナーには、デザインの視点だけでなく、ビジネスに対する理解も求められます。
自分のデザインがどのようにビジネスに貢献するかを考え、デザイン戦略を通じて売上やブランド価値向上に寄与する意識を持つことが重要です。
4. 柔軟な対応力と適応力
デジタル製品や技術は日々進化しています。
新しいツールや技術の登場に柔軟に対応し、変化を楽しむ姿勢を持つことで、より魅力的で効果的なUXデザインが可能になります。
まとめ
UXデザイナーは、ユーザーの視点に立ったデザインと、ビジネス価値を向上させる戦略の両方を担う役職です。
成長にはユーザーリサーチやプロトタイピングのスキルを磨くだけでなく、デザインの効果を数字で示し、チームや顧客との連携を意識することが求められます。
キャリアアップのステップとしては、シニアUXデザイナー、UXリサーチャー、デザインディレクター、さらにはCDOなど、デザインの専門性をさらに発展させる役職が数多く存在します。
UXデザイナーとしてスキルを高め、さらなるキャリアの可能性を広げていきましょう。
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