前向きな印象を与える!ネガティブな転職理由の上手な書き方と実例を徹底解説
(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、3期目で転職成功支援者数は80名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
採用担当者は転職理由から、応募者がどのようなキャリア観を持っているかや、次の職場にどのような貢献ができるかを読み取ろうとします。
この記事では、効果的な「転職理由」の記載方法について解説し、好印象を与えるためのポイントを紹介します。
【記事概要】
ポジティブな理由を強調する
ポジティブな理由を強調することが、転職理由を書く上で最も重要なポイントです。
転職活動の背景にはさまざまな事情があるかもしれませんが、前職に対するネガティブな感情や不満をストレートに表現するのは避けるべきです。
代わりに、新たな挑戦や自己成長、キャリアアップなど、前向きな理由を中心に記載しましょう。
記載例
- 「現在の職場で培ったスキルをさらに発展させ、新しい分野に挑戦したいと考え、転職を決意しました。」
- 「これまでの経験を活かし、より大きな規模でプロジェクトをリードする機会を得たいと思い、転職を希望しています。」
このように、キャリアアップやスキルの発展を理由にすることで、積極的な姿勢をアピールできます。
企業への貢献意欲を示す
転職理由には、応募先企業にどう貢献できるかを明確に示すことが効果的です。
採用担当者は「なぜ自社に応募してきたのか」を知りたいため、企業が掲げるビジョンや業務内容と自分の経験やスキルがどう結びついているのかを具体的に述べることで、企業への貢献意欲をアピールできます。
記載例
- 「貴社が進めるデジタルトランスフォーメーション戦略に大きな共感を抱き、私のデータ分析の経験を活かして貢献できると確信し、応募させていただきました。」
- 「貴社の新規事業開発プロジェクトに魅力を感じ、これまでの営業経験を活かし、さらなる成長に貢献できると考えています。」
このように、応募先企業での具体的な貢献のビジョンを提示することで、採用担当者に積極的な印象を与えることができます。
スキルアップや成長意欲を強調する
スキルアップや成長意欲を転職理由に盛り込むことで、向上心をアピールすることができます。
特に、今後のキャリアで達成したい目標や、成長したい分野に言及することで、転職が単なる環境の変更ではなく、自己成長を見据えた前向きな行動であることを示しましょう。
記載例
- 「現在の職場では専門知識を活かして業務に取り組んできましたが、さらに新しいスキルを習得し、マーケティング分野でのキャリアアップを図りたいと考えています。」
- 「これまでのプロジェクトマネジメント経験を基に、より大規模なプロジェクトに挑戦し、マネジメント能力を一層高めるために転職を決意しました。」
このように、スキルアップやキャリア成長の意欲を転職理由に盛り込むことで、ポジティブな姿勢を伝えることができます。
自分の価値観や目標と企業の一致を示す
転職理由を書く際には、自分の価値観や目標が企業のビジョンやミッションと一致していることを伝えると効果的です。
これは、ご自身と企業の相性が良いことを示し、入社後も長期的に会社に属し、貢献できる姿勢をアピールするために重要です。
記載例
- 「私は顧客の声に耳を傾け、最適なソリューションを提供することを重視してきました。貴社のXXという顧客志向のビジョンに強く共感し、その実現に貢献できると考えています。」
- 「持続可能な社会の実現に向けた取り組みに共感し、自分の経験を活かして貴社の成長に貢献したいと考えています。」
このように、自分の価値観と企業の方向性が一致していることを示すことで、企業にとって魅力的な候補者であることをアピールできます。
ただし注意点として、企業のビジョンに掲げられているものの、実はあまり重視していない所で貢献したい意欲をアピールすると、温度差を感じられてミスマッチに映る可能性があります。
例えば、企業のビジョンにおいてSDGsを意識していることが書かれていたとしても、収益に繋がる事業のインパクトとしてはあまり大きくなく、もっと重要視しているビジョンがあるなどといったケースです。
あなたが仮に、自家製窯ですごく美味しいピザを焼き上げるお店の店主だとして、「窯の設計に感動したから働きたい」とアピールする人と、「自分が心から美味しいと思えたこのピザを多くの人に知ってもらいたい」と思った人のどちらと一緒に働きたいと思いますか?
それと同様に、企業が最も大切にしていることを正確に捉えることが重要です。
前職の経験を活かすことを強調する
「転職理由」を書く際には、前職での経験やスキルが応募先企業にどう活かせるかを示すことが有効です。
これにより、企業はあなたが即戦力として活躍できると判断しやすくなります。
記載例
- 「前職ではチームを率いてプロジェクトを成功に導きましたが、貴社のグローバル展開においても、私のリーダーシップ経験を活かせると考えています。」
- 「これまでに培った財務分析のスキルを活かし、貴社の経営戦略に貢献できると感じ、転職を決意しました。」
このように、前職の経験を具体的に述べることで、採用担当者に「即戦力として活躍できる」という印象を与えることができます。
ネガティブな理由を避け、前向きな表現に変える
もし転職の理由がネガティブな要素(職場環境の悪化、人間関係の問題など)に基づく場合でも、それをストレートに表現するのは極力避けましょう。
代わりに、前向きな理由に変換して表現することが大切です。ネガティブな要素に焦点を当てず、転職によって得たい新たな機会や挑戦にフォーカスしましょう。
ネガティブな理由を前向きに変換する例
- 職場環境が合わなかった → より自分のスキルを活かし、挑戦できる環境を求めています。
- キャリアの行き詰まりを感じた → 新しい成長機会を得るために、さらなるキャリアアップを目指しています。
このように、転職理由をポジティブに捉えて書くことで、前向きな姿勢をアピールできます。
一方で、ネガティブな転職理由をポジティブに変換することは意外と難しく、結構テクニックが必要です。
そこでおすすめなのが、転職エージェントの活用です。
転職エージェントは、日々様々な転職希望者との面談で、ネガティブな理由で転職したい旨の相談を受けています。
いま世の中で転職活動をしている人の多くは、ネガティブな理由が発端です。
なので、ネガティブな転職理由をまずエージェントにぶつけてみることは何も恥ずかしくないことです。
転職エージェント側もネガティブな転職理由をこれまで数多く聞いてきているので、どうポジティブに変換すれば企業にも良い感じで受け取られるかを熟知しています。
ですので、一旦ご自身の素直な転職理由をエージェントにぶつけることで、どう企業側にポジティブにアピールできるか探ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
職務経歴書における「転職理由」を効果的に記載するためには、ポジティブな視点を持ち、応募先企業への貢献意欲やキャリアアップの意欲を明確にすることが重要です。
ネガティブな理由は避け、前向きな表現に変換することで、採用担当者に好印象を与えることができます。
転職理由をうまく伝えることで、あなたのキャリアに対する姿勢や応募先企業との相性をしっかりアピールし、転職成功に近づけましょう。
我々ソマリもこれまで多くの転職のご支援を行い、様々なバリエーションのネガティブな転職理由を聞いてきました。
それと同時に、両手型*で企業の採用担当者とも密に選考連絡をやり取りするにあたり、どのような切り口で転職理由を説明すれば前向きに捉えていただけるかも熟知しています。
転職理由をどう説明すれば良いか困っている方、「無料転職相談」よりぜひお気軽に面談のお申し込みをお寄せください。良い方向に導けるよう、ポジティブ変換のアイデアを伝授させていただきます。
*両手型:企業の採用担当者と転職希望者のコミュニケーションをする人が同じ