面接官の質問意図を見抜く!「活躍性」重視の質問と回答のポイント・心構え
(監修)中嶋 竜之介
株式会社ソマリ 代表取締役
ミスミ、リクルート、Amazon Japanを経て、転職エージェントである株式会社ソマリを創業。
独立後、3期目で転職成功支援者数は80名超。
Amazon、リクルートなどの大手有力企業への紹介実績と人事コネクションを強みに、あなたのキャリアをサポートいたします。
「なぜ転職活動をしているんですか?」
「将来のキャリアイメージは?」
「今まで頑張ったことは何ですか?」
「あなたの強みは何ですか?」
このような質問は主に「定着性の確認」と「活躍性の確認」の2タイプに分けることが可能です。
例えば「転職理由は?」「将来のキャリアイメージは?」という質問は「定着性」を、「これまでの仕事で成果を挙げた経験は?」「あなたの強みは何?」という質問は「活躍性」を見極めようとしています。
ですので、面接では「この質問にはどのような意図があるのか」を解釈して回答することが有効です。
今回は「活躍性」に関する質問の意図や回答のコツについて解説します。
【記事概要】
活躍性 -志望者が企業でどういった成果を出せる人材か確認する-
「あなたの強みは何ですか」「過去の代表作を教えてください」「なぜそれを頑張れたのですか」といった質問は、応募者が企業においてどのような成果を出せる人材なのか「活躍性」を見極める意図があります。
面接官は質問を通して「どんな業務を任せるべきか」「本人が希望する業務は何か」を考える、いわば企業と応募者とのマッチングを計るための質問です。
このような活躍性を模索する質問には「STAR…S(situation)・T(task)・A(action)・R(result)」を意識して回答を考えるとよいでしょう。
STARで質問への回答を組み立てるには「こんな場面で・こんな課題があり・このような業務を行い・結果このような成果になった」という形式で、2分〜2分30秒の長さにまとめてください。
この目安よりも話が短かったり長かったりすると、相手にうまく自分のアピールポイントが伝わりません。
不必要なことまで回答に盛り込んでしまうと何を伝えたいのかわからなくなってしまうので、端的にまとめることを意識しましょう。
深掘りされたときはあえて失敗談を話してみる
質問への回答の仕方によっては、さらに内容を深堀する質問をされることがあります。深掘りする質問には、あえて失敗談を話すことも有効です。
志望者:「前職では営業成績1位をとりました」
面接官:「なぜそんな成果を出せたのですか」
というやりとりを例にしてみましょう。
回答例
前職では、これまでの勝ちパターンが刺さらず前年比で売り上げが下がり苦戦した年がありました。
挽回のために課題を分析し直し、一年を通して2つの施策に取り組みました。1つは徹底的な市場競争、2つ目は競合との提携です。
すぐには売り上げは戻りませんでしたが、仕組みを作り込んだことが功を奏し、翌年に営業成績1位を収めることができました。
この回答では、マイナスの状態からどのようなプロセスで成果を挙げていったかをアピールしています。
仕組み作りを徹底したことを伝えれば、データ分析や行動力といった汎用的なスキルがあることを知ってもらえます。
面接官は成果をあげるまでのプロセスを聞きたいと考え、深掘りの質問をします。
そのため、オーソドックスな質問に関しては深掘りされることを想定した回答をあらかじめ準備しておくようにしましょう。
ただし、「土日も出勤して足で稼ぎました」というように、労働基準法的に懸念が発生しそうな回答はマイナスに捉えられかねないため避けるようにしましょう。
面接は準備をしすぎない「デート」に近いイメージで捉える
面接はプレゼンをする場ではなく、企業と志望者の相互理解やマッチングを行う場です。
そのため、準備をしすぎると逆効果になる可能性があります。
突然ですが、ここで恋愛のデートを想像してみてください。
デートコースやスケジュールなどは準備が重要とはいえ、準備をしすぎてしまい想定外のことに対して柔軟に対処できなくなってしまっては本末転倒です。
面接もデートと同じく、準備をしすぎてしまうと深掘りしてほしい質問に触れられずに焦ったり、想像とは違う質問をされて回答に困ることがあります。
また、準備した回答を丸暗記して読み上げることもおすすめしません。
面接官の質問の意図から逸れてしまい、一人よがりな回答をしてしまったり、ズレた答え方をしてしまうことがあります。
面接では相手の質問の意図を理解することが重要です。相手が求めている情報をその場で考えて、回答するよう努めましょう。
「自分の代表作」「必ず聞かれること」「逆質問」を用意する
面接に臨むにあたって、
- 自分の代表作
- 必ず聞かれること(志望動機・転職活動状況など)
- 逆質問
の回答はあらかじめ用意しておきましょう。
代表作とは、これまでの仕事の中で自信をもって話すことができるエピソードです。
成果を出した仕事でどのようなことに取り組んだかなどが当てはまります。
逆質問ではインターネットで検索すれば分かるようなことは聞かず、社員と直接話せる場だからこそ聞ける内容にすることがおすすめです。
例えば、面接官の入社理由や仕事のやりがいについての質問です。
面接官も自分の仕事に関する質問であれば、実際に体験していることなので話しやすく、聞かれても悪い気はしません。
事業や組織の課題についての質問は、当事者意識をアピールをしながら、企業に対する関心を伝えることができます。
また、具体的な業務内容やKPIについて質問するのもよいでしょう。
例えば「部署ではどのような指標をKPIに設定しているのか」「一日の仕事の流れ・出社してからどのようなことを行うのか」「どのような経歴の方が働いているのか」などです。
こうした仕事内容や組織に関する質問を通して志望意欲をアピールしつつ、自身の企業理解を深めていくことがおすすめです。
まとめ:面接は企業とのマッチングの場、活躍性をアピールしよう
面接でよく聞かれる定番の質問には、あなたの「活躍性」を見極めようとするものがあります。
「活躍性」はチームで活躍できる人材か、企業と志望者のマッチングを計るための質問です。
想定問答の準備は重要ですが、面接はデートのようなもの。
ライブ感があることを理解し、柔軟な受け答えをする心構えを持ちましょう。
その上で過去の代表作・必ず聞かれること・逆質問を用意しておくことが必要です。
「質問の意図が読めない…」
「回答が上手くまとまらない…」
「面接で何度も落ちてしまう…なぜ?」
など、面接の対応にお悩みの場合は、一度「無料転職相談」から当社ソマリにご相談してみてください。
具体的な考え方から、対策と必勝法を伝授いたします。