EOR 2026.10.16
インフラエンジニアの採用が難しい理由とは?採用成功のポイントと海外人材という選択肢
【記事概要】
インフラエンジニア採用が難しいのはなぜか
「インフラエンジニアを採用したいのに、応募が集まらない」
「AWS経験者で設計までできる人を探しているが、候補者がほとんどいない」
「運用保守だけではなく、クラウド移行やセキュリティまで任せたい」
こうした悩みを抱える企業は少なくありません。
インフラエンジニアの採用が難しい理由は、単純に「人数が少ないから」だけではありません。
企業が求めるスキルが細分化していることも大きな要因です。
ひとことでインフラエンジニアといっても、
- サーバー
- ネットワーク
- AWS
- Azure
- GCP
- Linux
- Kubernetes
- Terraform
- CI/CD
- セキュリティ
- SRE
- 監視・運用
など、担当領域は大きく異なります。
そのため、「インフラエンジニアを採用したい」と求人を出すだけでは、必要な人材に届かないことがあります。
特に中小企業やスタートアップでは、一人に幅広い業務を任せたいケースが多いため、採用条件が厳しくなりやすい傾向があります。
インフラエンジニアの採用が難しい5つの理由
1. 求められるスキルの幅が広い
以前は、サーバー構築やネットワーク運用を中心とした求人も多くありました。
しかし現在では、クラウド環境を前提にしたインフラ設計が増えています。
そのため、
「Linuxが使える」
だけではなく、
「AWSでインフラ設計ができる」
「TerraformでInfrastructure as Codeを実践できる」
「DockerやKubernetesを扱える」
「CI/CDまで理解している」
といった複数のスキルを求める求人が増えています。
必要条件を増やすほど、当然ながら採用対象者は少なくなります。
採用が難しいと感じている企業では、まず本当に必要なスキルを整理することが重要です。
2. 経験者に採用需要が集中しやすい
インフラ領域では、システム障害やセキュリティ事故が事業に直結することがあります。
そのため企業側も、即戦力となる経験者を求めやすくなります。
たとえば、
「AWS設計経験3年以上」
「大規模サービスの運用経験」
「障害対応経験」
「セキュリティ設計経験」
といった条件です。
しかし、こうした経験を持つ人材は他社からも評価されます。
結果として、一人のインフラエンジニアを複数企業で取り合う状況になりやすくなります。
3. クラウド化によって求める人材像が変わった
オンプレミス中心の時代と比べ、インフラエンジニアの仕事内容は変化しています。
現在では、クラウドサービスを利用して短時間でインフラを構築することが可能になりました。
その一方で、
- クラウドアーキテクチャ設計
- コスト最適化
- セキュリティ
- 自動化
- 可用性設計
- DevOps
など、より高度なスキルが求められます。
「サーバーを構築できる人」から「事業要件に合わせてインフラ全体を設計できる人」へ、企業側の期待値が上がっていることも採用難の一因です。
4. 採用要件を盛り込みすぎている
インフラエンジニアの求人を見ると、
- 「AWS、Azure、GCP経験」
- 「Docker、Kubernetes経験」
- 「Terraform経験」
- 「セキュリティ経験」
- 「ネットワーク設計経験」
- 「SRE経験」
と条件が並んでいることがあります。
もちろん、すべてを経験している人がいれば理想的です。
しかし、採用市場にはそれほど多くありません。
本当に必要なのがAWSの設計と運用であれば、AzureやGCPまで必須にする必要はないかもしれません。
Terraformを入社後に習得できるなら、経験必須にしなくてもよいケースもあります。
採用要件を作るときは、
「初日から必要」
「入社後に覚えればよい」
を分けることが重要です。
5. 仕事内容の魅力を伝えにくい
インフラエンジニアの求人では、
- 「AWS環境の構築・運用」
- 「サーバー監視」
- 「障害対応」
といった仕事内容だけが書かれていることがあります。
しかし候補者が知りたいのは、その先です。
たとえば、
- 「数十万人が利用するサービスのインフラを設計する」
- 「オンプレミスからAWSへの全面移行を担当する」
- 「SREチームを立ち上げる」
- 「Terraformによるインフラ自動化をゼロから進める」
など、技術的にどのような経験を積めるのかを伝える必要があります。
単なる作業内容ではなく、「どんな技術課題を解決する仕事なのか」まで説明することが重要です。

インフラエンジニア採用を成功させるポイント
必須スキルを絞る
最初に見直したいのが採用要件です。
たとえばAWS環境を運用する人材を採用したいのであれば、
必須として、
- Linuxの基本操作
- AWSの実務経験
- ネットワークの基礎知識
を設定します。
一方、
- Terraform
- Kubernetes
- Datadog
- SRE経験
などは歓迎条件にする方法があります。
採用してから学べるスキルまで必須にすると、候補者を減らしてしまいます。
経験年数だけで判断しない
「AWS経験5年以上」といった条件も、採用対象を狭める原因になります。
重要なのは年数ではなく、何を経験したかです。
たとえばAWS経験2年でも、
「インフラ設計から構築まで一人で担当した」
という人と、
AWS経験5年でも、
「監視と定型運用だけを担当した」
という人では、任せられる業務が異なります。
面接では、
- どのような構成を設計したか
- なぜそのサービスを選んだか
- 障害時にどう対応したか
- コスト削減をどう進めたか
- セキュリティをどう考えたか
まで確認することが重要です。
採用後の教育まで前提にする
すべてのスキルを持つ完成された人材だけを探すと、採用難易度は高くなります。
そこで、
「ネットワーク経験者にAWSを学んでもらう」
「クラウド運用経験者にTerraformを習得してもらう」
など、採用後の育成を前提にする方法があります。
ITインフラの基礎を理解している人材であれば、新しいクラウド技術をキャッチアップできる可能性があります。
インフラエンジニアの採用方法
求人媒体
最も一般的な方法です。
ただし、「インフラエンジニア募集」だけではなく、AWS、SRE、クラウド、ネットワークなど、具体的な役割を明確にしましょう。
仕事内容を具体化することで、候補者自身が「自分に合う求人か」を判断しやすくなります。
ダイレクトスカウト
経験者採用では、企業から直接アプローチする方法も有効です。
スカウトでは、
「AWS経験者を探しています」
だけでなく、
「オンプレミスからAWSへの移行を任せたい」
「SRE体制をゼロから構築したい」
など、具体的な技術課題を書くことが重要です。
リファラル採用
インフラエンジニア同士は、過去の職場や技術コミュニティでつながっていることがあります。
社内エンジニアから知人を紹介してもらうことで、転職市場にまだ出ていない人材へアプローチできる可能性があります。
SESや業務委託
「来月からインフラエンジニアが必要」という場合は、SESや業務委託も有効です。
短期間で経験者を確保しやすいメリットがあります。
一方で、長期利用すると月額費用が積み上がります。
また、コアとなるインフラ知識が外部人材だけに蓄積すると、将来的な内製化が難しくなることもあります。
短期リソースと長期メンバーを分けて考えることが大切です。

採用できないからとSESだけに依存すると起きること
インフラエンジニアを採用できない企業では、SESや外部ベンダーへ依存することがあります。
短期的には合理的です。
しかし数年続くと、
- 「AWSの構成を外部会社しか理解していない」
- 「障害対応のたびにベンダーへ連絡する」
- 「担当者が変わるたびに引き継ぎが必要」
といった課題が生まれることがあります。
インフラは、アプリケーション以上に事業継続へ直接影響する領域です。
そのため、重要な設計判断や運用ノウハウは社内にも残しておくことが望ましいでしょう。
国内で採用できないなら海外エンジニアという選択肢もある
国内でインフラエンジニアを探しても候補者が見つからない場合は、採用地域を海外まで広げる方法があります。
クラウドやLinux、Docker、Kubernetesなどは国際的に利用されている技術です。
そのため、技術面では海外エンジニアも十分に採用対象になります。
特にリモートでインフラ管理ができる企業なら、必ずしも日本国内に住んでいる必要はありません。
一方で、
- 「海外法人がない」
- 「現地の雇用契約がわからない」
- 「給与計算や社会保険をどうするのか」
といった問題があります。
そこで選択肢になるのがEORです。
EORで海外インフラエンジニアを自社チームに迎える
EORとはEmployer of Recordの略で、現地の雇用主体を通じて海外人材を雇用する仕組みです。
企業側は現地法人を一から設立せず、海外エンジニアを自社チームに迎える方法を検討できます。
Somali EORでは、日本語でコミュニケーションできるインドネシア人エンジニアなどを、海外正社員モデルで採用する選択肢があります。
採用要件を整理し、候補者のレジュメ確認、面接、オファー、就業開始へ進められるため、「海外のインフラエンジニアをどこで探せばいいのかわからない」という企業でも検討しやすい仕組みです。
エンジニア人材については、月額30〜40万円台から検討できるケースもあります。
国内のSESやフリーランスを長期的に利用している企業では、海外正社員モデルを含めて人材コストを比較する価値があります。
ただし、インフラ領域では情報セキュリティやアクセス権限の管理も重要です。
海外からシステムへアクセスする場合は、
- アクセス権限
- VPN
- 多要素認証
- ログ管理
- 個人情報
- 顧客との契約条件
なども確認する必要があります。
また、海外雇用に関する労働法、税務、社会保険、契約上の取り扱いは国・地域によって異なります。
EOR事業者や必要に応じて専門家と確認しながら運用設計を進めることが重要です。
インフラエンジニア採用では「全部できる人」を探さない
インフラエンジニア採用が難航している企業ほど、一度求人票を見直してみる価値があります。
- AWS。
- ネットワーク。
- セキュリティ。
- Kubernetes。
- Terraform。
- SRE。
これらをすべて一人でできる人を探していないでしょうか。
もちろん、そうした人材が採用できれば理想的です。
しかし、その条件を満たす人は市場でも高く評価されます。
そこで、
- 「入社後すぐ必要なスキル」
- 「半年以内に習得してほしいスキル」
- 「チームの別メンバーが担当できるスキル」
に分解します。
一人のスーパーエンジニアを探すのではなく、チーム全体で必要な能力を満たすという考え方です。
この発想に変えるだけでも、採用可能性は大きく変わります。
まとめ:インフラエンジニア採用が難しいなら、要件と採用市場の両方を見直す
インフラエンジニアの採用が難しい背景には、単なる人材不足だけではなく、クラウド化や技術の細分化があります。
企業が求めるスキルが高度になる一方、その条件をすべて満たす経験者は限られています。
インフラエンジニア採用で押さえておきたいポイントは次の通りです。
- インフラ領域はクラウド、ネットワーク、セキュリティなどスキルが細分化している
- 即戦力となる経験者に採用需要が集中しやすい
- 必須スキルを増やしすぎると候補者が減る
- 経験年数ではなく実際に担当した業務を見る
- 入社後の育成を前提に採用条件を緩和する方法もある
- SESや業務委託は短期リソースとして使い分ける
- 長期的にはインフラノウハウを社内にも蓄積する
- 国内で採用できない場合は海外エンジニアまで対象を広げる
- EORを活用すれば、海外法人なしでも海外正社員モデルを検討できる
インフラエンジニアが採用できないとき、単純に給与を上げれば解決するとは限りません。
必要なスキルを絞る。
育成できる部分を分ける。
国内だけでなく海外まで探す。
外部人材と正社員を組み合わせる。
採用要件と採用市場の両方を柔軟に見直すことが、インフラエンジニア採用を前に進めるポイントです。
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