EOR 2026.10.23
外国人エンジニアを採用する企業が増える理由とは?採用方法・メリット・注意点を解説
【記事概要】
外国人エンジニア採用を検討する企業が増えている
「エンジニア求人を出しても、応募が来ない」
「人材紹介会社に依頼しているが、候補者がほとんど出てこない」
「ようやく採用できそうになっても、条件面で大手企業に負けてしまう」
こうした課題を抱える企業にとって、外国人エンジニア採用は現実的な選択肢になっています。
国内だけでエンジニアを探し続けると、どうしても同じ候補者を多くの企業で取り合うことになります。
特に、フルスタックエンジニアやクラウドエンジニア、バックエンドエンジニア、モバイルアプリエンジニアなどは、経験者ほど採用競争が激しくなりやすい職種です。
そこで、採用対象を外国人エンジニアまで広げる企業が増えています。
重要なのは、「日本人が採れないから外国人を採る」という消極的な考え方ではありません。
自社が必要とするスキルを持つ人材を、国籍や居住地にとらわれず探す。
この発想に切り替えることで、採用市場そのものを広げることができます。
外国人エンジニアを採用する企業の特徴
外国人エンジニア採用は、すべての企業に同じように向いているわけではありません。
特に相性がよいのは、次のような企業です。
- 国内でエンジニア採用に苦戦している
- リモート開発が可能
- フルスタックなど採用難易度の高い職種を採用したい
- SESや業務委託のコストを見直したい
- 海外展開を検討している
- 開発チームの多様性を高めたい
- 少人数でも安定した開発体制を作りたい
たとえば社員数10名程度のスタートアップやSIerでは、一人のエンジニアが抜けただけで開発スケジュール全体に影響が出ることがあります。
採用活動を数か月続けても候補者が見つからない場合、国内市場だけにこだわるより、海外まで候補者プールを広げたほうが採用可能性を高められるケースがあります。
外国人エンジニア採用のメリット
1. 採用候補者の母集団を広げられる
外国人エンジニア採用の最大のメリットは、採用候補者を日本国内だけに限定しなくてよくなることです。
国内では採用が難しいスキルを持つエンジニアでも、海外まで視野を広げると候補者が見つかる可能性があります。
特にリモート開発が前提であれば、勤務地に縛られず人材を探せます。
「東京に通勤できる人」
「日本国内に住んでいる人」
という条件を外すだけでも、採用市場は大きく変わります。
2. 採用コストを見直せる可能性がある
国内のエンジニア採用では、給与だけでなく、人材紹介手数料や求人媒体費なども発生します。
正社員を採用できず、SESやフリーランスに頼ると、月額費用が高くなる場合もあります。
一方、海外では国や地域によって給与水準が異なります。
そのため、同等の技術力を持つ人材でも、国内採用より人材コストを抑えられるケースがあります。
ただし、「外国人なら安く採用できる」という考え方は適切ではありません。
スキルや経験、市場価値に応じて適正な待遇を設定することが重要です。
3. 多様な技術・開発経験を取り込める
外国人エンジニアは、異なる国や企業文化での開発経験を持っている場合があります。
使用してきた技術、開発フロー、チーム運営などに違いがあるため、新しい視点が組織に入ることもあります。
特に海外展開を考えている企業では、外国人エンジニアが現地ユーザーの感覚や文化的な違いを理解していることが強みになる場合もあります。

外国人エンジニアを採用する方法
外国人エンジニアを採用する企業は、大きく2つの方法を検討できます。
日本国内で雇用する
すでに日本に住んでいる外国人や、採用後に来日する外国人を雇用する方法です。
この場合、仕事内容や本人の経歴に応じた在留資格の確認が必要になります。
ITエンジニアでは、「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格が関係するケースがありますが、職種名だけで判断できるものではありません。
本人の学歴、実務経験、仕事内容、雇用条件などによって確認事項が異なります。
そのため、実際の採用時には最新の制度を確認し、必要に応じて専門家へ相談することが重要です。
海外在住のまま雇用する
もうひとつは、エンジニアが海外に住んだまま、日本企業のチームにリモートで参加する方法です。
この場合、日本に来日しないため、日本の在留資格とは別の論点になります。
一方で、
「海外法人がない」
「現地で誰が雇用するのか」
「給与をどう支払うのか」
「社会保険や税務はどうするのか」
といった課題が出てきます。
こうした場合に活用されるのがEORです。
外国人エンジニアを採用する企業が確認したいポイント
日本語力は業務内容から逆算する
外国人エンジニア採用で、多くの企業が最初に気にするのが日本語です。
しかし、すべてのポジションで日本語ネイティブレベルが必要とは限りません。
顧客折衝が多いポジションなら高い日本語力が必要です。
一方、社内開発が中心で、仕様やタスクを文章で整理できる環境なら、日常会話レベルでも業務が進められる場合があります。
日本語力を必要以上に高く設定すると、優秀な候補者を採用対象から外してしまうことがあります。
「どこまで日本語が必要か」を、実際の仕事内容から考えることが重要です。
技術力を具体的に確認する
外国人だからといって、特別な評価方法が必要なわけではありません。
日本人エンジニアと同じように、これまでのプロジェクト、担当工程、使用技術、GitHub、ポートフォリオなどを確認します。
特に、
- どのようなシステムを開発したか
- どの工程を担当したか
- 設計経験があるか
- チーム開発を経験しているか
- コードレビューをしていたか
- 障害やトラブルにどう対応したか
といった実務経験を確認すると、技術力を判断しやすくなります。
入社後のコミュニケーションを設計する
外国人エンジニアの採用では、採用後のオンボーディングも重要です。
たとえば、
- 仕様を文章で残す
- 開発ルールを明文化する
- 定例ミーティングを設ける
- コードレビューの基準を共有する
- 1on1を定期的に行う
といった運用です。
これは外国人だけに必要なことではありません。
ただ、言語や文化が異なるチームほど、暗黙の了解に頼らない仕組みが重要になります。
外国人エンジニア採用で失敗しやすい企業の特徴
外国人エンジニア採用に失敗しやすい企業には、いくつか共通点があります。
ひとつは、国内採用と同じ条件をすべて残していることです。
たとえば、
「日本語N1必須」
「日本企業での勤務経験3年以上」
「日本在住必須」
「特定技術経験5年以上」
と条件を積み上げると、外国人まで採用対象を広げた意味が薄くなります。
もちろん、業務上必要な条件は残す必要があります。
しかし、「本当に必要なのは何か」を見直すことが大切です。
もうひとつは、採用後の受け入れ体制を作らないことです。
外国人エンジニアを採用すれば、自動的にグローバルな開発チームができるわけではありません。
情報共有の方法、評価制度、コミュニケーションのルール、ドキュメント管理などを整備しなければ、能力を発揮しにくい環境になります。

海外在住の外国人エンジニアならEORという選択肢もある
海外在住の外国人エンジニアを採用したい企業にとって、EORは有力な選択肢のひとつです。
EORとはEmployer of Recordの略で、現地の雇用主体を通じて海外人材を雇用する仕組みです。
企業側は現地法人を一から設立せず、海外人材を自社のチームへ迎える方法を検討できます。
Somali EORでは、日本語でコミュニケーションできるインドネシア人エンジニアなどを、海外正社員モデルで採用する選択肢があります。
要件ヒアリングから候補者選定、書類選考、面接、オファー、就業開始まで進められるため、「外国人エンジニアを採用したいが、候補者探しからわからない」という企業でも検討しやすい設計です。
また、エンジニア人材について月額30〜40万円台から検討できるケースもあります。
国内のSESやフリーランスを長期間利用する場合と比較して、人材コストを見直せる可能性があります。
ただし、実際の金額はエンジニアのスキル、経験、日本語力、契約条件によって異なります。
また、EORを利用すれば海外雇用に関する法務や税務の確認がすべて不要になるわけではありません。
労働法、社会保険、税務、契約、知的財産などは国や地域によって異なるため、最新制度を確認し、必要に応じて専門家と相談しながら運用することが重要です。
外国人エンジニア採用はどんな企業に向いている?
外国人エンジニア採用は、特に次のような企業に向いています。
- 国内採用を数か月続けても候補者が見つからない
- フルリモート開発ができる
- SESやフリーランスの長期コストを見直したい
- 自社で長く働く開発メンバーを増やしたい
- 少人数のスタートアップや中小企業
- 海外展開を視野に入れている
- 日本語対応可能な海外人材を探したい
- 海外法人はまだ作りたくない
逆に、短期間だけ特定のスキルが必要な場合は、SESや業務委託のほうが適しているケースもあります。
大切なのは、「外国人採用が優れているかどうか」ではありません。
自社が必要としているのが短期的なリソースなのか、それとも長期的な開発メンバーなのかを明確にすることです。
まとめ:外国人エンジニアを採用する企業は、採用市場そのものを広げている
外国人エンジニア採用の本質は、「安い海外人材を探すこと」ではありません。
国内だけでは出会えない技術者まで採用対象を広げることです。
外国人エンジニア採用を検討する企業が押さえておきたいポイントは次の通りです。
- 国内だけでなく海外まで採用候補者を広げられる
- 日本国内で雇用する方法と、海外在住のまま雇用する方法がある
- 日本で働く場合は在留資格の確認が必要
- 日本語力は実際の仕事内容から必要水準を決める
- 国籍だけで給与を判断しない
- 技術力は実務経験を中心に評価する
- 採用後のオンボーディングと情報共有を仕組み化する
- 海外在住人材ではEORを使う方法もある
- EORなら海外法人なしで海外正社員モデルを検討できる
- 海外雇用では国ごとの労務・税務・契約ルールを確認する
「エンジニアが採れない」という問題に対して、求人媒体を増やすだけが解決策ではありません。
採用要件を見直す。
勤務地を広げる。
国籍の条件を外す。
海外在住者まで対象を広げる。
雇用方法そのものを変える。
採用市場を広げる発想を持つことで、これまで出会えなかったエンジニアとつながる可能性が生まれます。ームを作る第一歩になるかもしれません。
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