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EOR 2026.11.03

SESの単価相場はいくら?職種・経験別の目安と適正価格の考え方

SESの単価相場は月60万〜100万円台がひとつの目安

「SESを利用したいが、提示された80万円という単価が高いのかわからない」

「エンジニア1人に毎月100万円以上かかるのは一般的なのか」

SESの利用を検討している企業では、こうした疑問がよく出てきます。

SESの単価は、エンジニアの経験年数、職種、使用言語、担当工程、マネジメント経験などによって大きく変わります。そのため、「SESなら一律で月70万円」といった決まった相場があるわけではありません。

2026年3月に更新されたレバテックの公開情報では、JavaやC#、C言語などで月65万〜75万円、Pythonで75万〜85万円程度が目安とされています。PMでは月90万〜100万円程度が目安です。

一方、経験年数や役割で見ると、簡単なシステム設計ができる初級クラスでも月80万〜100万円、中級クラスでは100万〜120万円、上級クラスになると120万〜200万円以上になるケースも紹介されています。

つまり、SES単価を見るときは「月額が高いか安いか」だけではなく、そのエンジニアに何を任せるのかまで確認する必要があります。

SESの単価相場を経験別に見る

SESの単価を左右する大きな要素が、エンジニアの経験と担当できる工程です。

初級エンジニア

経験数年程度で、詳細設計や実装、テストなどを担当できるエンジニアです。

公開されている相場情報では、一定の設計経験を持つ初級クラスで月80万〜100万円程度が目安になるケースがあります。

ただし、実装やテスト中心のジュニアクラスであれば、これより低い単価で提案されることもあります。

「経験3年」という年数だけを見るのではなく、

  • 一人で実装できるか
  • 設計書を作成できるか
  • コードレビューができるか
  • 顧客との仕様確認ができるか

といった実務レベルを見ることが重要です。

中級エンジニア

中級になると、基本設計から実装まで一通り担当できたり、他のメンバーを支援できたりする人材が中心になります。

相場としては月100万〜120万円程度になるケースもあります。

特に、バックエンドだけでなくフロントエンドやクラウド環境まで理解しているフルスタック寄りの人材は、より高い単価になることがあります。

上級エンジニア・リードクラス

要件定義、アーキテクチャ設計、チームマネジメントまで担当できるエンジニアになると、単価はさらに上がります。

大規模システムの設計やマネジメントまで担う上級クラスでは、月120万〜200万円以上になるケースもあります。

「コードを書ける人」ではなく、「プロジェクトそのものを前に進められる人」になるため、単価が大きく変わります。

SESの職種・言語別単価相場

SES単価は、職種や技術領域によっても違いがあります。

公開されている目安では、たとえば次のような価格帯があります。

  • Java:月65万〜75万円程度
  • C#・C#.NET:月65万〜75万円程度
  • C言語:月65万〜75万円程度
  • Python:月75万〜85万円程度
  • フロントエンドエンジニア:月50万〜90万円程度
  • データベースエンジニア:月55万〜95万円程度
  • インフラエンジニア:月45万〜85万円程度
  • ITアーキテクト:月65万〜105万円程度
  • PM:月90万〜100万円程度

ただし、これはあくまで目安です。

たとえば同じPythonエンジニアでも、Webアプリの実装だけを担当する人と、AI・機械学習やデータ基盤まで扱える人では市場価値が異なります。

インフラ領域でも、運用保守中心なのか、AWSやGCPを使ったクラウド設計ができるのかで単価は変わります。

2026年9月時点の公開情報では、インフラエンジニアについて、フリーランスの場合で月70万〜90万円程度が目安とされています。

SES単価を比較するときには、職種名だけではなく、具体的な担当工程や技術レベルまで確認しましょう。

SESの単価はどうやって決まる?

SESの料金は、一般的にエンジニア1人が1か月稼働する「人月単価」で設定されます。

ただし、その金額がそのままエンジニア本人の給与になるわけではありません。

SES企業側では、

  • エンジニアの給与
  • 社会保険料
  • 営業担当者の人件費
  • 採用費
  • 教育費
  • 待機期間のコスト
  • 管理部門の費用
  • 会社の利益

などを含めて単価を設定します。

そのため、発注企業が月80万円支払っているからといって、エンジニア本人が月80万円を受け取っているわけではありません。

また、商流も単価に影響することがあります。

複数の企業を経由してエンジニアが参画している場合、それぞれの企業で手数料が発生する可能性があります。

そのため、同じスキルのエンジニアでも、契約ルートによって発注企業側の単価が異なることがあります。

SES単価が高くなる5つの条件

1. 上流工程を担当できる

要件定義や基本設計など、上流工程を担当できるエンジニアは単価が高くなる傾向があります。

指示された仕様を実装するだけではなく、「何を作るべきか」から整理できるためです。

2. 希少な技術スキルを持っている

AI、クラウド、セキュリティ、データ基盤など、市場で需要の高い技術を持つ人材は単価が高くなりやすくなります。

単純な経験年数よりも、市場に何人いるかという希少性が単価に影響するケースもあります。

3. マネジメントができる

PM、PMO、テックリードなど、チームをまとめられる人材も高単価になりやすいでしょう。

エンジニア自身の作業だけでなく、複数人の生産性やプロジェクト全体の進行に影響するためです。

4. 顧客折衝ができる

仕様確認や要件整理を顧客と直接行える人材は、SES企業側としても提案しやすくなります。

技術力とコミュニケーション力を両方持つ人材は希少なため、単価が高くなる傾向があります。

5. 即戦力として稼働できる

教育期間がほとんど必要なく、参画直後から開発に入れる人材も高く評価されます。

特に納期が迫っているプロジェクトでは、「3か月後に戦力になる人」より「来週から戦力になる人」のほうが価値が高くなります。

SESの単価が80万円なら高い?

「SESで月80万円」と聞くと、高額に感じる企業もあるでしょう。

ただし、2026年の公開相場を見る限り、月80万円はエンジニア職種によっては特別に高い金額とは言い切れません。

Pythonやクラウドなどの経験がある人材なら、月80万円前後は十分に想定される価格帯です。

一方、経験が浅く、テストや簡単な実装だけを担当する人材に月80万円を支払うのであれば、スキルや商流を確認する余地があります。

重要なのは、

「80万円だから高い」

ではなく、

「80万円で何ができる人なのか」

を見ることです。

たとえば月100万円でも、要件定義から設計、開発、レビューまで一人で担当でき、プロジェクトの立ち上がりを数か月短縮できるのであれば、事業全体では合理的な投資になることがあります。

SESとフリーランスの単価相場はどう違う?

SESと比較されることが多いのが、フリーランスエンジニアです。

公開されている相場では、フリーランスの場合、

  • Java・PHP:月70万〜80万円程度
  • JavaScript:月70万〜80万円程度
  • TypeScript:月75万〜85万円程度
  • クラウドエンジニア:月80万〜90万円程度

などが目安として紹介されています。

ただし、フリーランスとSESでは契約関係やサポート体制が異なるため、単純な月額だけで比較することはできません。

SESでは企業を通じて人材を確保します。一方、フリーランスの場合は個人との契約やエージェントを介した契約などがあります。

プロジェクト期間、必要なスキル、契約管理の負担などを含めて比較する必要があります。

SES単価が上がり続けるときに考えたいこと

エンジニア不足が続くなか、SES単価が企業の開発コストを圧迫するケースがあります。

2026年版中小企業白書でも、人手不足感は2010年代以降多くの業種で強まっており、今後さらに深刻になる可能性が指摘されています。

この状況で、

「SES単価が上がったから、別のSES会社を探す」

だけを繰り返しても、根本的な問題が解決しないことがあります。

なぜなら、同じ国内エンジニア市場から人材を調達している以上、人材不足の影響を受け続けるからです。

そこで重要になるのが、短期的な開発リソースと長期的な開発メンバーを分けて考えることです。

数か月だけ必要な専門人材ならSES。

長期間、自社のプロダクトやシステムを理解してもらいたい人材なら正社員。

このように役割を整理すると、すべてのポジションをSESで埋める必要はなくなります。

SES以外に海外正社員モデルという選択肢もある

国内で正社員エンジニアを採用できない場合、選択肢になるのが海外エンジニアです。

特にリモート開発が可能な企業であれば、採用対象を日本国内に限定する必要がないケースがあります。

問題は雇用方法です。

海外人材を採用しようとすると、

  • 「現地法人がない」
  • 「海外の雇用契約がわからない」
  • 「給与計算や社会保険をどうするのか」

といった課題が出てきます。

そこで利用できる仕組みのひとつがEORです。

EORとはEmployer of Recordの略で、現地の雇用主体を通じて海外人材を雇用する仕組みです。

Somali EORでは、日本語でコミュニケーションできるインドネシア人エンジニアなどを、海外正社員モデルで採用する選択肢があります。

月額30〜40万円台から検討できるケースもあり、SESの月額費用と比較すると、長期的な開発人材コストを見直せる可能性があります。実際の費用はスキルや経験、契約条件などによって異なります。

SESが月80万〜100万円、海外正社員モデルが月30万〜40万円台だからといって、単純にどちらが優れているという話ではありません。

短期的に即戦力が必要ならSESが適している場合があります。一方、数年単位で自社の開発チームを作りたい企業では、海外正社員モデルのほうが適するケースもあります。

重要なのは、「一人月いくら」という価格だけではなく、必要な期間と役割から雇用モデルを選ぶことです。

なお、海外雇用に関する労働法、税務、社会保険、契約などは国・地域によって異なります。EORを利用する場合も、対象国の制度や契約条件を確認し、必要に応じて専門家へ相談することが重要です。

まとめ:SES単価相場は金額だけでなくスキルと役割で判断する

SESの単価相場は、エンジニアの経験、職種、技術、担当工程によって大きく変わります。

2026年時点の公開情報を見ると、月60万〜100万円台は珍しくなく、上級エンジニアやマネジメント人材では100万円を大きく超えるケースもあります。

SES単価を判断するときに押さえておきたいポイントは次の通りです。

  • SESは一般的に人月単価で料金が決まる
  • JavaやC#などでは月65万〜75万円程度がひとつの目安
  • Pythonでは月75万〜85万円程度の例がある
  • PMなど上流・管理職では月90万〜100万円以上になるケースがある
  • 経験や担当工程によって月100万円を超えることも珍しくない
  • 単価だけでなく、そのエンジニアが担当できる業務を見る
  • 長期利用ではSES以外の正社員採用や海外採用も比較する
  • EORを使えば、海外法人なしで海外正社員モデルを検討できる

SESの見積もりを見て「高い」と感じたとき、すぐに値下げ交渉をする必要はありません。

まず確認したいのは、その金額の中身です。

どんな技術を持っているのか。

どこまで一人で任せられるのか。

何か月必要なのか。

その人が抜けたとき、再び採用する必要があるのか。

ここまで考えると、「SES単価を下げること」と「開発人材コストを下げること」は必ずしも同じではないとわかります。

短期的なリソース確保にはSES、長期的な組織づくりには正社員や海外正社員モデル。

それぞれを使い分けることが、エンジニア不足が続く時代の現実的な人材戦略になっています。

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