EOR 2026.09.26
エンジニア採用で聞くべき質問とは?面接で技術力・実務力を見極める質問例を解説
【記事概要】
エンジニア採用では「何を質問するか」で見極めの精度が変わる
「エンジニア面接では、何を聞けばいいのかわからない」
「技術的なことを聞いても、採用担当者では正解を判断できない」
「現場エンジニアに面接を任せると、質問内容が人によってバラバラになる」
エンジニア採用では、こうした悩みがよくあります。
営業職や管理部門の採用であれば、過去の実績や志望動機、仕事の進め方などを中心に質問できます。
しかし、エンジニアの場合は技術力も見極める必要があります。
だからといって、
「Javaの特徴を説明してください」
「Reactのライフサイクルとは何ですか」
といった知識問題だけを聞けばよいわけではありません。
エンジニア採用で本当に見たいのは、「知識を覚えているか」ではなく、「実際の開発現場でどう考え、どう行動してきたか」です。
そのため、面接質問も実務経験を深掘りできる内容にすることが重要です。
エンジニア採用で確認したい4つのポイント
エンジニア面接では、大きく分けて4つの視点から質問すると整理しやすくなります。
- 技術力
- 実務経験
- 問題解決力
- コミュニケーション力
この4つをバランスよく確認することで、「技術は高いがチームで働きにくい」「受け答えは上手だが実装経験が浅い」といったミスマッチを減らせます。
技術力を確認する質問例
「最近担当したプロジェクトについて教えてください」
非常にシンプルですが、実務経験を確認しやすい質問です。
ただし、「どんなプロジェクトでしたか」で終わらせず、さらに深掘りします。
たとえば、
「どの工程を担当しましたか」
「使用した技術は何ですか」
「その技術を選んだ理由は何ですか」
「チームは何人でしたか」
「自分で設計した部分はどこですか」
と質問します。
これによって、候補者が本当に担当した業務範囲が見えてきます。
職務経歴書に「Reactを使用」と書いてあっても、実際には既存画面の修正だけだった可能性があります。
逆に、経験年数が短くても、新規サービスの設計からリリースまで経験している人もいます。
年数だけではなく、実際に何をしていたかを見ることが重要です。
「一番難しかった技術的な課題は何でしたか」
エンジニアの問題解決力を確認できる質問です。
ここでは課題そのものより、
「どう原因を調べたか」
「どんな選択肢を考えたか」
「なぜその方法を選んだか」
を確認します。
たとえば、
「システムが遅くなった」
という回答であれば、
「最初にどこを確認しましたか」
「原因をどう切り分けましたか」
「改善後に何を測定しましたか」
と深掘りします。
優秀なエンジニアほど、結果だけでなく考え方を説明できます。
「技術選定をした経験はありますか」
中級以上のエンジニア採用では有効な質問です。
たとえば、
「なぜReactを選んだのか」
「なぜAWSを使ったのか」
「別の技術と比較しましたか」
と聞きます。
重要なのは、「有名だから使った」ではなく、要件やチーム状況を踏まえて判断できているかです。
技術選定には、開発速度、学習コスト、運用負荷、採用しやすさなども関係します。
ビジネスと技術の両方を考えられる人材かどうかを見ることができます。

実務能力を確認する質問例
「コードレビューでは何を見ていますか」
チーム開発経験を確認しやすい質問です。
候補者が、
「動けばOK」
と考えているのか、
それとも、
- 可読性
- 保守性
- パフォーマンス
- セキュリティ
- テスト
- 将来的な変更のしやすさ
まで考えているのかを見ることができます。
また、
「レビューで意見が割れたときはどうしますか」
と続けると、コミュニケーション能力まで確認できます。
「仕様が曖昧なとき、どうしますか」
実務では、完全な仕様書が用意されているとは限りません。
特にスタートアップや中小企業では、
「この機能を作ってほしい」
というレベルからエンジニア自身が要件整理をすることもあります。
この質問で、
「とりあえず実装します」
なのか、
「利用目的やユーザーを確認してから仕様を詰めます」
なのかを見ることができます。
少人数組織では、自分から確認や提案ができる人材のほうが働きやすいケースがあります。
「障害が発生したとき、最初に何をしますか」
インフラ、バックエンド、フルスタックなど幅広い職種で使える質問です。
確認したいのは、
「慌てずに原因を切り分けられるか」
です。
たとえば、
- 影響範囲を確認する
- ログを見る
- 直近のリリースを確認する
- 再現条件を調べる
- 必要に応じてロールバックする
といった流れを説明できるかを見ることができます。
障害対応は、技術知識だけでなく判断力も表れやすい場面です。
コミュニケーション力を見る質問例
「エンジニア以外の職種と仕事をした経験を教えてください」
エンジニアは、エンジニア同士だけで仕事をするとは限りません。
営業。
デザイナー。
プロダクトマネージャー。
顧客。
経営者。
さまざまな人と話す必要があります。
特に中小企業では、一人のエンジニアが顧客と直接話すこともあります。
この質問では、
「専門用語を使わず説明できるか」
「相手の要望を正確に理解できるか」
を見ることができます。
「意見が合わないメンバーがいたとき、どうしましたか」
チームワークを見る質問です。
候補者が、
「自分の意見を押し通す」
のか、
「相手の意見を聞き、根拠を比較する」
のかを見ることができます。
エンジニア採用では、技術力が高いだけでなく、チームで建設的に議論できることも重要です。

成長力を見る質問例
「最近学んだ技術は何ですか」
IT業界は技術変化が速い分野です。
そのため、現在のスキルだけでなく、新しい技術を学び続けられるかも重要です。
ただし、
「最新技術を勉強していますか」
ではなく、
「最近何を学びましたか」
「なぜそれを学ぼうと思いましたか」
「実際に使いましたか」
と聞くと、具体性を確認できます。
資格取得だけでなく、個人開発や業務改善なども評価対象になります。
「知らない技術を使うことになったら、どう学びますか」
この質問では、キャッチアップ力を確認できます。
特に採用難の企業では、すべての技術経験を持つ完成された人材だけを探すのではなく、
「必要な技術を入社後に学べる人」
を採用することも重要です。
エンジニア採用で避けたい質問
知識問題だけで評価する
技術用語の定義を聞くだけでは、実務能力を正確に判断できません。
検索すればすぐ出てくる知識を暗記していることと、実際にシステムを作れることは別です。
質問する場合も、
「○○とは何ですか」
で終わらせず、
「実務でどう使いましたか」
まで確認しましょう。
圧迫的な質問をする
技術面接では、候補者の知識不足を指摘するような面接になってしまうことがあります。
しかし、面接は試験ではありません。
企業側も候補者から選ばれている立場です。
難問を出して候補者を困らせるより、実務経験や問題解決力を確認できる質問をしたほうが採用の精度は上がります。
面接官ごとに評価基準を変える
「Aさんは技術力を重視」
「Bさんは人柄重視」
という状態では、採用基準が安定しません。
質問内容を完全に統一する必要はありませんが、
- 技術力
- 問題解決力
- コミュニケーション
- チーム開発
- 成長力
など、共通の評価軸を決めることが重要です。
職種別に追加したい質問
エンジニアの職種によって、追加で確認したいポイントも変わります。
フロントエンドエンジニア
「画面表示が遅い場合、どのように原因を調べますか」
「状態管理をどう設計しますか」
「アクセシビリティについてどのように考えていますか」
バックエンドエンジニア
「API設計で気をつけることは何ですか」
「データベースが遅くなった場合、何を確認しますか」
「大量アクセスをどう処理しますか」
インフラエンジニア
「障害が起きたときの切り分け手順を教えてください」
「クラウドコストを削減した経験はありますか」
「セキュリティ設計で意識していることは何ですか」
QAエンジニア
「テストケースを作るとき、どのように観点を洗い出しますか」
「どのテストを自動化するべきだと思いますか」
「再現しにくい不具合をどう報告しますか」
このように、職種に合わせて数問追加するだけでも、面接の解像度は上がります。
エンジニア採用では質問だけでなく「条件設定」も重要
どれだけ面接質問を改善しても、候補者そのものがいなければ採用はできません。
たとえば、
「React5年以上」
「AWS3年以上」
「要件定義経験」
「マネジメント経験」
「日本語ネイティブ」
「週5日出社」
という条件で探していれば、候補者はかなり限定されます。
エンジニア採用で重要なのは、面接で厳しく選ぶことだけではありません。
「本当にその条件が必要なのか」
を採用前に見直すことです。
入社後に学べる技術は歓迎条件にする。
経験年数より実務内容を見る。
フルリモートを検討する。
こうした変更によって、採用候補者を増やせる場合があります。
国内で候補者が見つからないなら海外エンジニアまで広げる
採用要件を見直しても候補者が見つからない場合は、採用市場そのものを広げる方法があります。
海外エンジニア採用です。
Web開発、モバイル、クラウドなどで使われる技術の多くは世界共通です。
そのため、海外にも日本企業が求めるスキルを持つエンジニアがいます。
リモート開発ができる企業であれば、必ずしも日本国内在住者だけを候補にする必要はありません。
一方、
「現地法人がない」
「給与計算をどうするのか」
「現地で雇用契約を結べない」
といった問題があります。
そこで選択肢になるのがEORです。
EORなら海外法人なしで海外エンジニア採用を検討できる
EORとはEmployer of Recordの略で、現地の雇用主体を通じて海外人材を雇用する仕組みです。
企業側は現地法人を一から設立せず、海外エンジニアを自社チームへ迎える方法を検討できます。
Somali EORでは、日本語でコミュニケーションできるインドネシア人エンジニアなどを、海外正社員モデルで採用する選択肢があります。
採用要件の整理から候補者選定、書類選考、面接、オファー、就業開始まで進められるため、「海外人材にも興味はあるが、どのように採用すればよいかわからない」という企業でも検討しやすい仕組みです。
エンジニア人材については、月額30〜40万円台から検討できるケースもあります。実際の費用はスキル、経験、日本語力などによって変わります。
国内のSESやフリーランスを長期間利用している企業では、海外正社員モデルまで含めて人材コストを比較する価値があります。
ただし、海外人材を採用する場合でも、面接で確認するポイントそのものは大きく変わりません。
技術力。
実務経験。
問題解決力。
コミュニケーション。
そして、新しい環境への適応力。
国籍ではなく、その人が実際に仕事を任せられるエンジニアかどうかを見ることが重要です。
また、海外雇用では対象国の労働法、税務、社会保険、契約、知的財産などの確認が必要です。制度は国・地域によって異なるため、最新情報を確認し、必要に応じて専門家への相談が望まれます。
まとめ:エンジニア採用の質問は「正解を当てる試験」にしない
エンジニア面接で重要なのは、難しい技術質問をたくさん用意することではありません。
候補者が実際の仕事で、
「何を考え」
「どう判断し」
「どう行動してきたか」
を確認することです。
エンジニア採用で使いやすい質問のポイントは次の通りです。
- 過去のプロジェクトを具体的に聞く
- 技術名だけでなく、なぜ使ったのかを確認する
- 難しかった課題と解決方法を聞く
- コードレビューやチーム開発経験を確認する
- 仕様が曖昧な場合の対応を見る
- 障害対応の考え方を確認する
- 非エンジニアとのコミュニケーション経験を聞く
- 新しい技術への学習姿勢を見る
- 職種ごとに追加の技術質問を設定する
- 面接官同士で共通の評価軸を持つ
そして、面接質問を改善しても候補者が集まらない場合は、採用条件や採用市場そのものを見直す必要があります。
国内だけに限定するのか。
リモート勤務を認めるのか。
海外エンジニアまで対象を広げるのか。
エンジニア採用では「誰を落とすか」だけでなく、「誰を候補者にできるか」を考えることも重要です。
良い質問とは、候補者を困らせる質問ではありません。
その人が自社で活躍する姿を具体的に想像できる質問です。
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